詰将棋ジャーナル賞受賞作品紹介(第18回)

本日の記事は、第18回詰将棋ジャーナル賞の受賞作紹介です。

対象は1990年5月号から12月号までの発表作。
ジャーナル賞に土屋交弘・篠田正人・堀内和雄・湯村光造・平松準一(3作)氏の作品が輝きました。


ジャーナル賞 土屋交弘作

将棋ジャーナル199011土屋交弘

土屋交弘作(1990年11月号) 詰手順
3一角成 3三玉 2二馬 2四玉 2五金 同と 3五金 同玉 4四飛成 2四玉
3五金 同と 3三龍 同桂 1三馬 まで15手詰

まずは角を活用し、下から追っていきます。2五金と打ち、と金を動かしてから3五金とするのが肝。再度の3五金に、龍も捨てて詰みとなりました。
作者は長らく冬眠されていましたが、復帰から1年足らずで受賞。この後本名や詰棋迷人名義で多くの作品を発表されました。




ジャーナル賞 篠田正人作

将棋ジャーナル199012篠田正人

篠田正人作(1990年12月号) 詰手順
3四角 2四玉 2五金 1三玉 1四金 同玉 3二角 2四玉 2五飛 3四玉
4三角成 まで11手詰

盤上に金駒がなく、捕えにくそうな初型。3四角に対する逃げ方が難しいですが、2四玉が最善。打った金をすぐに捨てる1四金が好感触です。最終手で3二角が限定打である理由が判明します。




ジャーナル賞 堀内和雄作

将棋ジャーナル199012堀内和雄

堀内和雄作(1990年12月号) 詰手順
1二銀 同香 4三角成 ④3二金 2二歩 1一玉 3一龍 同金 2一歩成 同金
3三馬 2二金 2三桂 2一玉 3二銀 同金 1一馬 まで17手詰

変化
④3二歩(香、桂、角)は2二歩、同玉、3三馬、2一玉、3一龍、同玉、4三桂、2一玉、2二銀まで。

1二銀、同香としてから4三角成とするのが肝要で、直ちに4三角成は3二歩、2二歩に1二玉とかわされて詰みません。対する合駒は後ろに利きがあり、3一龍の際に取ることができる金が正解となります。2一歩成~3三馬で収束に入ります。




ジャーナル賞 湯村光造作

将棋ジャーナル199005湯村光造

湯村光造作(1990年5月号) 詰手順
①2三桂不成 同銀 3四香 同角 3三香 同桂 3二香 同銀 4二と 同玉
4三香 3一玉 3二角成 同玉 5二飛成 2三玉 2二龍 1四玉 2五銀 同角
1三龍 まで21手詰

捨駒の連続から4三香と打ち、場面が転換します。あらかじめ3四香、同角としたのは、同玉とした変化の際に、5二角成、4四玉、5三馬で3四へ逃げられないようにするもの。角を切り、飛を成り込んで収束となります。
残念ながら、①2一と以下でも詰みがある模様です。




ジャーナル賞 平松準一作

将棋ジャーナル199007平松準一

平松準一作(1990年7月号) 詰手順
4二と 2二玉 3二と 同玉 5二飛 4二桂 ⑥同飛成 2一玉 2五龍 同桂
3三桂 1一玉 3一龍 まで13手詰

変化
⑥2一玉は、4一龍、3一合、3二飛成、1一玉、3一龍まで。

邪魔駒の5二とを消去し、飛車を据えます(6二以遠も可)。桂以外の合駒は、2一玉の局面で打って短く詰み。作意は龍捨てで桂を動かし、跡地に桂を打って詰め上がります。




ジャーナル賞 平松準一作

将棋ジャーナル199009平松準一

平松準一作(1990年9月号) 詰手順
3四角 ②5四玉 5五銀 同金 4六桂 同金 5五香 同玉 4七桂 同金
5六香 同桂 6四角 5四玉 4五角 同玉 3四龍 まで17手詰

変化
②4六玉は、4九香、4八歩、6四角、5五桂、4四龍、3七玉、5五角、2七玉、3九桂、1七玉、1九香、2六玉、3七金まで。

初手、4筋に香を打つ手は4六歩、3四龍は5六玉で届きません。3四角が正解で、4六玉の変化を乗り越えれば捨駒の連続。4五角が決め手となり、数字の「2」があぶり出されました。




ジャーナル賞 平松準一作

将棋ジャーナル199011平松準一

平松準一作(1990年11月号) 詰手順
3二馬 ②2四玉 1六桂 ④同銀 3五銀 ⑥2五玉 1四馬 同玉 3四飛成 1五玉
2四龍 まで11手詰

変化
②2五玉は、4三馬、3四合、同飛成、1六玉、3七龍、2五合、1七銀まで。
④2五玉は、4三馬、3四合、同飛成、1六玉、3七龍、2五合、1七銀まで同手数駒余り。
⑥1五玉も可。

初手は2三馬ではなく、3二馬とするのが味わい深いところ。以下、桂、銀の順に捨駒を放ち、1四馬がとどめとなりました。

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