詰将棋ジャーナル賞受賞作品紹介(第10回)

本日の記事は、第10回詰将棋ジャーナル賞の受賞作紹介です。

対象は1986年1月号から6月号までの発表作。
ジャーナル賞最優秀賞に柳原夕士氏の作品、ジャーナル賞に谷口均・小迫清美・川端正一氏の作品が輝きました。


ジャーナル賞最優秀賞 柳原夕士作

将棋ジャーナル198601柳原夕士

柳原夕士作(1986年1月号) 詰手順
1三角成 ②3六金 2六桂 ④4五玉 2五飛成 3五金 3六龍 同金 4六金 同金
2三馬 まで11手詰

変化
②3五金は、同馬、2三玉、3四馬、3二玉、3三金、同角、同馬、2一玉、2二金まで同手数駒余り。
④同角は、2四馬、4五玉、4六金、同金、3四馬まで。

初手に対して、玉方は退路を開ける3六金移動中合!4五玉の局面は詰みづらいように思われますが、馬の利きを生かした2五飛成で捕まっています。金は移動中合の後も2回動く間然するところのない構成。柳原氏は前回に続く受賞、久々の最優秀賞に輝きました。
本作は昭和61年度看寿賞短編賞も受賞しました。




ジャーナル賞 谷口 均作

将棋ジャーナル198604谷口均

谷口 均作(1986年4月号) 詰手順
4七飛 5八玉 6七銀 ④同と 5七飛 同玉 4六銀 同銀 5九香 5八と
4六馬 6七玉 7六銀 同と 6八金 同と 5六馬 まで17手詰

変化
④4九玉は、3八銀、5九玉、5七飛、5八合、同飛、6九玉、5九飛、同玉、6九金、同と、5八馬まで。
④5九玉は、5七飛、5八合、同飛、4九玉、3八銀、同玉、3七馬、3九玉、3八金、2九玉、2八馬まで。
④6九玉は、4八飛、7九玉、6九馬、8九玉、7八銀、9八玉、8九銀打、9九玉、9八金まで。

序の6手は重厚で、4手目の変化など深い読みが要るところではないでしょうか。7手目5九香は5八との移動合で応じられて詰みません。4六銀と捨てて銀を質駒にするのが正解で、5九香、5八とに4六馬とその銀を取り、直後に銀金と捨てて詰みとなります。




ジャーナル賞 小迫清美作

将棋ジャーナル198603小迫清美

小迫清美作(1986年3月号) 詰手順
1五銀 1三玉 2三飛成 同玉 5六馬 ⑥4五香打 同馬 同香 2六香 ⑩2五歩
同香 1三玉 2三香成 同玉 2四歩 1三玉 1二と 同金 1四歩 2二玉
2一桂成 まで21手詰

変化
⑥4五歩は、同馬、同香、2四歩、1三玉、1二と、同金、1四歩、2二玉、2一桂成まで。
⑥4五飛は、同馬、同香、2四飛、1三玉、1二と、同金、1四飛、2二玉、1二飛成、同玉、2一馬、1三玉、1四金まで。
⑩2五角は、同香、1三玉、2四角、2三玉、3五角、2四歩、同香、1三玉、2一香成、2三玉、2四金まで同手数駒余り。

2手目1三玉の局面で1二ととすると、同金で打歩詰。飛車を捨て、5六馬と引いて合駒を請求します。香を打つのが正解で、以下同馬、同香、2四香、1三玉…と進むと、再び打歩詰となる所謂玉方香先香歩。2六香(2七以遠も可)と遠くから打つのが打開の一手で、その後香を歩に打ち換え、念願の1四歩が実現して大団円となりました。




ジャーナル賞 川端正一作

将棋ジャーナル198606川端正一

川端正一作(1986年6月号) 詰手順
1三飛 ②2六玉 2七銀 3五玉 4四銀 同飛 3三飛成 同銀 2五金 まで9手詰

変化
②同飛は、2六銀、同玉、2七銀、3五玉、4五金まで。

飛銀の利きに放り込む妙手1三飛。同飛は早く詰むので、2六玉と逃げます。その後も4四銀~3三飛成と捨駒を連発し、初手で打った飛車を活用してしっかりと着地しました。

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