詰将棋ジャーナル賞受賞作品紹介(第7回)

本日の記事は、第7回詰将棋ジャーナル賞の受賞作紹介です。

対象は1984年7月号から12月号までの発表作。
優秀作に平松準一・山腰雅人氏、ジャーナル賞に堀田雅裕・芳賀徹氏の作品が輝きました。また、審査員の若島正氏作に特別賞が贈られました。


ジャーナル賞優秀作 平松準一作

将棋ジャーナル198408平松準一

平松準一作(1984年8月号) 詰手順
3三銀 同玉 3四飛 2二玉 2三歩 1二玉 3二飛成 同飛 2二金 同飛
2四桂 2三玉 3四金 まで13手詰

6手目1二玉の局面で2四桂~3四金としたいところですが、3四には3手目で打った飛車が鎮座しています。それならばということで、3二飛成~2二金と相次いで捨てれば、狙いが実現して詰みに至ります。




ジャーナル賞優秀作 山腰雅人作

将棋ジャーナル198411山腰雅人

山腰雅人作(1984年11月号) 詰手順
6三桂 同金右 8三桂 同香 9一飛 ⑥8一銀 同飛成 同玉 9二銀 7一玉
8二金 6一玉 7二金 同金 5一馬 同玉 5二金 まで17手詰

変化
⑥8一角は、同飛成、同玉、8二金、同玉、9三角、9二玉、8二金まで。

玉の周りの守備を崩す軽快な捨駒から始まります。9一飛で合駒を請求し、9二銀と据えた後に狙いが実現します。
打ったばかりの金を捨てる7二金が決め手。馬捨ても入り、よくまとまった作品と言えるのではないでしょうか。




ジャーナル賞 堀田雅裕作

将棋ジャーナル198411堀田雅裕

堀田雅裕作(1984年11月号) 詰手順
7九角 同玉 7七龍 8九玉 7八角 7九玉 9六角 8九玉 7八銀 7九玉
8九銀 同玉 7八角 7九玉 5六角 6九玉 7九龍 同玉 8九飛 まで19手詰

いかにして6七銀を消去し、5六龍を取るかがテーマ。7手目で9六角と遠くへ開くのは、7八銀に対して9九玉とする変化で、9七龍と回れるようにするためです。8手掛けてテーマを実現し、龍捨てで決まりました。



作者は、詰将棋パラダイス1986年11月号に、るむめにげ名義で改良図を掲載されています。

将棋ジャーナル198411堀田雅裕改良図

堀田雅裕作(1984年11月号)改良図 詰手順
7七角 7九玉 6八角 8八玉 7九角 同玉 7七龍 8九玉 7八角 7九玉
9六角 8九玉 7八銀 7九玉 8九銀 同玉 7八角 7九玉 6七角 6九玉
7八龍 5九玉 5八龍 まで23手詰




ジャーナル賞 芳賀 徹作

将棋ジャーナル198411芳賀徹

芳賀 徹作(1984年11月号) 詰手順
2五桂 同飛 3四歩 2二玉 2三歩 1二玉 2四桂 同銀 2二歩成 同玉
3三歩成 同銀 2三歩 1二玉 2四桂 同飛 2二歩成 同玉 1三金 同玉
1一龍 まで21手詰

打っては捨てという心地よいリズムに終始する作品。6枚の持駒は、詰上り図には1枚もありません。



受賞のことばには、「本作は正直申しますと「近将誌」の森長氏作を素材に、その変化手順を徹底逆算したものです」とあります。
参考図として、森長氏作を掲げます(続・塚田賞作品の魅力(14)でも取り上げられています)。

近代将棋198408森長宏明

森長宏明作(近代将棋1984年8月号) 詰手順
3三桂 同歩 4一龍 3一桂 1一歩成 同玉 2三桂 同飛 3一龍 2一飛
1二角成 同玉 1三歩 1一玉 2三桂 まで15手詰

4手目3一桂のところ、2二玉とする変化を逆算したということですね。




ジャーナル賞特別賞 若島 正作

将棋ジャーナル198412若島正

若島 正作(1984年12月号) 詰手順
1一飛 同玉 2二銀 同香 2三桂 同香 1三飛 2一玉 2三飛成 ⑩2二角
同龍 同玉 2三角成 2一玉 1二角 1一玉 3三馬 2二歩 同馬 同玉
2三歩成 1一玉 2一角成 同玉 2二歩 1一玉 1二香 まで27手詰

変化
⑩2二桂は、同龍、同玉、2三角成、1一玉、1二香、2一玉、1三桂まで。

4×4に収まったコンパクトな初型。1三飛に対して2一玉と交わすのが面白いところで、1二角と比較して2手長くなります。2三飛成に対する合駒は、角が最も粘りが利きます。3三馬から収束に入り、小駒のみの詰上りとなりました。

0 Comments

Leave a comment