詰将棋ジャーナル賞受賞作品紹介(第5回)

本日の記事は、第5回詰将棋ジャーナル賞の受賞作紹介です。

対象は1983年7月号から12月号までの発表作。
ジャーナル賞に赤畠卓氏・角建逸・菅谷正義・上田吉一氏の作品が輝きました。


ジャーナル賞 赤畠卓作

将棋ジャーナル198310赤畠卓

赤畠卓作(1983年10月号) 詰手順
2四桂 2二玉 1二桂成 ④同香 1四桂 同歩 3一角 3三玉 2三銀成 同玉
2二飛成 まで11手詰

変化
④同玉は、3一銀不成(2一銀成)、2三玉、2二飛成、1四玉、3六角、1五玉、2五龍まで同手数駒余り。

初手は2二歩を消去する狙いの2四桂。2二玉の局面で1四桂とすると、3三玉とかわした際に1五角が王手になりません。邪魔駒と化した2四桂を捨て、退路封鎖の1四桂から3一角が決め手となって解決します。コンパクトな形から味の良い手順を体感できる作品でした。




ジャーナル賞 角建逸作

将棋ジャーナル198312角建逸

角建逸作(1983年12月号) 詰手順
5七角 8九玉 9八銀 7八玉 8九銀 6九玉 7八銀 同玉 6九銀 同玉
8九龍 まで11手詰

初手5七角は4八へ利かせた限定打。対して6九玉は7八銀以下早く詰むため、8九玉が正しい逃げ方です。8七銀を9八銀~8九銀と活用することで玉を6九へ導き、さらに7八銀と捨てて収束となります。2枚の銀を活用する手順が楽しめたことと思います。




ジャーナル賞 菅谷正義作

将棋ジャーナル198307菅谷正義

菅谷正義作(1983年7月号) 詰手順
3四飛 ②3三歩 4三金 2二玉 3三金 同桂 2一金 同玉 4三角成 ⑩3二金
2二歩 3一玉 4二金 同金 3三飛成 同金 2一歩成 4一玉 5三桂 まで19手詰

変化
②3三香は、4三金、2二玉、3三金、同桂、同飛成、同玉、3五香、3四歩、同角成、4二玉、4三金、3一玉、2三馬、2一玉、2二金まで。
⑩3二打合は、2二歩、同玉、3三飛成、同歩、2一金まで。

初手は飛車寄り。対して2二玉は3二金から駒交換ののち、4三金以下持駒を打てば詰みます。3三桂は4三金~2二金で早く詰みますので、合駒が必要です。いずれの合駒でも4三金~3三金がありますが、歩合が最善となります。
中盤の2一金~4三角成が指しにくい手順ではないでしょうか。金の移動合で応じ、さらに2回動かして詰みに至ります。双方の金の動きが印象的な作品でした。




ジャーナル賞 上田吉一作

将棋ジャーナル198310上田吉一

上田吉一作(1983年10月号) 詰手順
3二銀 同銀 4二銀成 ④同銀 2一飛 同玉 2三飛 2二飛 同飛成 同玉
2三飛 3一玉 3二角成 同玉 2一銀 3一玉 2二飛成 同玉 2三歩成 2一玉
2二と まで21手詰

変化
④同歩は、5一飛、4一桂、2一飛、同銀、同角成、同玉、4一飛成、3一桂、3二銀、2二玉、2三歩成、同桂、同香成まで。
④同玉は、7二飛、5二金、3二角成、5一玉、7一飛打、6一歩、4一馬、同玉、6一飛成、3二玉、5二飛成、4二合、2三歩成まで。

3手目の4二銀成(不成も可)が玉の退路を広げるようで指しにくい手。同歩や同玉の変化は、上記の通りで捕まっています。
4手目の変化を読み切れば、後の課題は8手目の合駒を考えるくらいでしょうか。3二角成~2一銀とした際に合駒で取ることができるのは飛または金。金合だと同飛成、同玉、2三金以下早く詰むため飛合が正解で、以降はすらすらと手が進むのではないでしょうか。特徴ある一手を表現した作品でした。

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