詰将棋ジャーナル賞受賞作品紹介(第4回)

本日の記事は、第4回詰将棋ジャーナル賞の受賞作紹介です。

対象は1983年1月号から6月号までの発表作。
優秀作に上田吉一氏、ジャーナル賞に柴田昭彦氏・伊藤正氏の作品が輝きました。


ジャーナル賞優秀作 上田吉一作

将棋ジャーナル198301上田吉一

上田吉一作(1983年1月号) 詰手順
4六角 5六玉 4五角 同玉 3六龍 5六玉 4七龍 4五玉 1三角成 5五玉
4六馬 4四玉 2四馬 5五玉 4四龍 5六玉 6八桂 同と 5七馬 同玉
4七龍 まで21手詰

初型で盤上にある2枚の大駒が活躍する作品。6四とを取られないようにすること、大駒の連携をどのようにして図るかを軸に、少しずつ局面が変化していきます。締めくくりは連続捨駒の後、龍引き。
作品集「極光21」の解説には、「本作は21手がひとつの群なのであり、そのかたまりを切断することはできない。もちろん分析もダメ。そのままを受けとるしかないのである」とあり、思わず唸ってしまいました。




ジャーナル賞 伊藤正作

将棋ジャーナル198304伊藤正

伊藤正作(1983年4月号) 詰手順
8二龍右 6二玉 5一龍 同玉 6一銀成 同玉 5二銀 まで7手詰

初手、銀を動かす手は6三へ逃げられて詰みません。7四~7五という脱出ルートも気になるところです。
龍の連結を実現させる8二龍右が正解で、7四玉なら8四龍までなので6二玉としますが、5一龍が強烈な一手。連結が不要となるや否や捨てにかかります。以下は銀も捨て、龍の利きを生かす5二銀まで。詰方の駒が渋滞しているようにも見えた初型が、見事にさばけました。




ジャーナル賞 柴田昭彦作

将棋ジャーナル198305柴田昭彦

柴田昭彦作(1983年5月号) 詰手順
①1二金 ②1四玉 1六香 ④1五金 同香 2五玉 3五金 ⑧1六玉 3六龍 2六金
同龍 同玉 3六金打 1六玉 2六金打 同香 2五銀 1五玉 2六金 同玉
3六金 1五玉 1六香 まで23手詰

変化
②同玉は、3二龍、1三玉、2三金、1四玉、1二龍まで。
④同金は、2三銀、2五玉、3四龍、2六玉、3六金、1五玉、1四銀成、同玉、2五金まで。
⑧1五玉は、2六銀、1六玉、1五金、2六玉、2五金右、同香、3六龍、1五玉、2五龍まで。

紛れ
①1六香は、同金、1二金、同玉、3二龍、1三玉以下不詰。

初型で詰方の駒は3八龍1枚のみ。1二金とくさびを打ってから1六香。2三玉や打合は1手詰。同金も2三銀、2五玉、3四龍、2六玉、3六金以下割と短く詰みます。1五金と捨合をするのが正解で、手数が伸びます。
10手目の合駒は2五銀に対処できるよう、後ろへの利きが必要なので飛または金。飛車だと早く詰むので金が正解となります。同龍と切った後は金銀で包囲網を築き、香打ちまでの詰みとなります。

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