鶴田賞の歩み

本日の記事は、詰将棋パラダイスで発表されていた、鶴田賞の歩みに関するものです。
なお、書き進めている途中で、先行記事があることを思い出しました。
受賞者のみを確認したい、という方はそちらをどうぞ。

鶴田賞(詰将棋の会合 香龍会)

鶴田の名は鶴田浩二でもジャンボ鶴田でも青森県の自治体でもなく、詰将棋パラダイス創始者の鶴田諸兄(主幹)氏に因んだもの。
戦後の「紳棋会報」以降、長年に渡り詰将棋編集に情熱を傾けてこられた鶴田氏は、昭和62年11月15日に胆道ガンのため75歳で逝去されました。

昭和63年2月号の追悼特集「さようなら鶴田主幹」で、門脇芳雄氏より、「詰将棋育ての父で詰将棋学校の創始者でもある鶴田諸兄氏の偉大な名前を永久に記念し、且つ半期賞の権威を高めるため「鶴田賞」の創設を提案したい」という提唱がありました。

3月号の編集室で意見を募集、11月号で読者投票による決定等の大枠が明らかになりました。
「63年度から新設された「鶴田賞」は、一年間を通じて最も活躍。功労をした本誌の会員に与えられるもので、作者・解答者・その他を問いません。会員全てが対象になります」
投票方法は平成元年3月号で発表。一人を選ぶこと、推薦理由をなるべく詳しく記入することが定められました。
7月号で第1回受賞者が発表され、以降推薦可能人数の変更(平成5年度)や編集部による決定への変更(平成6年度)等がありながら、平成8年度まで継続して発表されました。

以下、受賞者と候補者を綴ってみたいと思います (敬称略)。
2票以上を獲得された方については、氏名の右側に推薦理由の抜粋を記しました。


第1回(昭和63年度)
【受賞者】
柳原裕司(10票)…詰将棋パラダイスの引継ぎ
【候補者】
七條兼三(2票)…貢献・七條詰将棋(コーナー)
若島正(2票)…「盤上のパラダイス」発刊
秋元節三・伊藤正・金子清志・桑原幹男・清水一男・平正利・竹中健一・千葉肇・富沢岳史・野口益雄・服部敦・森美憲・森田銀杏・ミスターX(検討者)(1票)

第2回(平成元年度)
【受賞者】
七條兼三(21票)…長年の功績(支援・創作・解答)
【候補者】
関呑舟(7票)…解答・創作
塩見倫生(4票)…超短編創作
岡田敏(3票)…曲詰創作
門脇芳桂(2票)…「(辛口)詰棋時評」掲載
黒川一郎(2票)
山田康平(2票)…創作
飯尾晃・石川和彦・大橋健司・金子清志・桑原辰雄・野口益雄・服部敦・穂上武史・森美憲・安永玲・山下雅博・若島正(1票)

第3回(平成2年度)
【受賞者】
片山倫生(6票)…超短編創作 ※行き詰まり名義で幼稚園(3・5手)半期賞(上半期「大いなる混沌」・下半期「スーフルの青い光」)
【候補者】
岡田敏(5票)…詰将棋パラダイス入選300回・近代将棋入選200回
石川和彦(3票)…8年間のヤング・デ・詰将棋担当
関呑舟(2票)…解答・創作
飯田岳一・岩本修・川崎弘・駒場和男・野口益雄・堀内真・服部敦・森美憲・宿利誠・安永玲・湯川恵子・吉田直嗣(1票)

第4回(平成3年度)
【受賞者】
山田康平(7票)…詰将棋パラダイス入選100回・中学校担当・詰将棋パラダイス34回入選
【候補者】
菊田裕司(4票)…アマチュア名人戦優勝・アマ王将位大会優勝・フェアリーランド担当
七條兼三・清水英幸・八尋久晴・堀内真・柳原裕司・弘光弘・団鬼六・岡本吉司・鈴木章夫・浜田博(1票)

平成4年度
【受賞者】
大和敏雄(5票)…創作 ※上半期中学校・下半期高等学校半期賞
【候補者】
森田銀杏(4票)…詰研会報200号
石黒誠一(2票)…解答
岡田敏(2票)…創作
片山倫生(2票)…詰将棋パラダイス入選100回
穂上武史(2票)…執筆・表紙詰将棋担当
小島正司・塚越良美・下舞斜太・高田淳一・湯村光造・土屋交弘・山腰雅人・若島正・池崎和記・大橋健司・阿部健治・山田康平・柳原裕司(1票)
※票数はコメント数より推測

平成5年度
【受賞者】
岡田敏(7票)…詰将棋パラダイス入選400回
【候補者】
森田正司(3票)…将棋ペンクラブ大賞特別賞受賞(「詰棋めいと」「詰研会報」発行)
山田康平(2票)…中学校担当・創作
明石六郎・加藤裕明・中戸俊洋・高田淳一&野下浩平&伊藤琢巳・清水英幸・山田嘉則・八尋久晴・高坂研&山田康平・大橋健司・加賀孝志・市島啓樹・水上仁

平成6年度
【受賞者】
大賞 谷川浩司…創作 ※表紙詰将棋・看寿賞候補
(年間を通して詰将棋パラダイス上で最も活躍した人を選ぶ。原則として看寿賞を受賞した人は対象から外す)
文筆部門 阿部健治…解答・高等学校担当・執筆
(一般の投書、連載、結果稿から解答者の短評に至るまで、活字になった文章すべてが対象)
新人部門 市島啓樹…12回入選
(原則として作家を対象とする。”新人”の定義は明確には設けないが、デビュー三年以内であることが目安)

平成7年度
【受賞者】
大賞 波崎黒生…創作 ※D級順位戦 
文筆部門 安江久男…大学担当
新人部門 該当者なし

平成8年度
【受賞者】
特別賞 野村量…創作 ※多くの作品を発表


終了は明記されていないものの、平成9年度以降の発表は見当たりません。
門脇賞を連想する方もおられるでしょうが、「詰将棋の普及・発展に貢献した方を表彰する」賞とは住み分けが可能ではないか、というのが私見です。
後年に「この年はあの方の活躍が顕著だった」等の振り返りにも大いに有効だと思いますし、復活がなれば喜ばしいですね。

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