続・塚田賞作品の魅力(1)(近代将棋平成7年2月号)①

塚田賞は、近代将棋誌に掲載された詰将棋の中から優れた作品を1年に2回選出する賞。
近代将棋の休刊に伴い、第100期をもって終了となってしまいました。
「近代将棋図式精選」という名著がありますが、残念ながら収録は第54期までです。
それ以降の受賞作を紹介した、「近代将棋図式精選」の著者でもある森田銀杏氏が連載されていた「続・塚田賞作品の魅力」を今月(から)当ブログで取り上げてみたいと思います。
平成7~9年と比較的最近の連載ですが、森田氏は平成15年に亡くなられており、掲載誌の近代将棋は平成20年から休刊中。
書籍化の可能性はかなり低く、このままでは多くの名作が埋もれてしまうのではないかと思った次第です。
詰将棋パラダイスで掲載中の「名局ライブラリー」で塚田賞作品の紹介を行っていて、ネタバレしてしまうとも思いましたが、解説は異なりますし、このブログをご覧になっている方の中には詰将棋パラダイス誌を購読していない方も少なくないだろうと考え直しました。
「小出し」と言われそうですが、連載1回分を2・3回に分けて載せたいと思います。
「こんな作品があったんだ」と一人でも多くの方に伝われば幸いです。
前置きが長くなりました、森田氏の文章をどうぞ…。



第51期(昭和53年1~6月号)
無題

昭和52年7月から54年11月まで二十九回にわたって連載した「塚田賞作品の魅力」では昭和28年上期から52年下期までの受賞作品について解説しました。ここで一旦打ち切ったのは、ちょうど五十期だったのと、この賞の選者であった塚田正夫九段(名誉十段)が昭和52年の暮に亡くなられて、それ以降は選定委員(無鑑査作家と詰将棋欄解説者)による選考制度に変ったので、一つの区切りと考えたからです。
恰も昭和30~40年代は詰将棋界の第二黄金時代と言われます。最初の黄金時代は享保の頃ですが、この第50期までの受賞作品(短篇六十八局、中篇六十三局、長篇五十九局)を改めて通覧して、三代宗看や伊藤看寿を凌駕するような傑作がずらりと並んでいるのを目のあたりにすると、むべなるかなの感がします。全日本詰将棋連盟(詰将棋パラダイス)の「看寿賞とともに、本誌の「塚田賞」が昭和黄金時代を築く礎になったと言って過言ではないでしょう(なお、これらの受賞作品に候補になった佳作も加えた四百一局を筆者が解説した『近代将棋図式精選』が昭和58年に西東書房から出版されています)。
さて、第51期からの選定は選考委員による投票制に変りましたが、昭和59年には「塚田賞」の存続を願われる三千子未亡人から基金の寄贈もあって順調に継続され、すでに第84期を迎えました。そこで、今月から「塚田賞作品の魅力」の続編を始めることにした次第です。
再開に先立って、前回の最後に纏めた「受賞者番付」を前頁に掲げておきます。戦後の詰将棋黄金時代を現出させた作家がずらりと並んでいるのは壮観です。この顔ぶれが、今回の連載が終わる時点でどのように変化するのか、興味あることです。
第51期の塚田賞は無鑑査作家の北原義治・植田尚宏・柏川悦夫・金田秀信の四氏と詰将棋欄解説者の伊藤果四段(当時)の投票によって右のように選ばれました。
なお続編では、受賞作だけでなく、惜しくも次点になった佳作も紹介することに致します。


第51期「塚田賞」選考投票集計表
第51期2



次回は、短・中篇部門を取り上げたいと思います。
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