詰将棋(個人)作品集雑考

最近、少しずつですが作品集を集めています。
「四百人一局集」「信濃路」「からくり箱」「解いて楽しいあぶり出し詰将棋」「撫子」「妙義図式」という顔ぶれです。
「渓流」と「竹馬」の到着を心待ちにしている今日この頃です。

「四百人一局集」はボリュームに圧倒され、ペンネームの欄でああそうなんだ、と思う事が沢山ありました。
「信濃路」「からくり箱」は作品の質の高さもさることながら、読みやすさに感心しました。
角氏発行の作品集、二の矢が非常に楽しみです。

ふと思ったのは、個人作品集が出ていない有名作家の方がいるということでした。
作品がある程度存在しているけれども、まとまった形になっていない。

(私家版では既にあるかもしれませんが)添川公司氏・野村量氏・海老原辰夫氏・妻木貴雄氏・塩見一族というお名前が浮かびました。
藤井孝一氏の作品はほとんど存じ上げないので、見てみたいなと思います。

出されてはいるものの、決定版がない方としては北原義治氏・小西逸生氏・田中至氏・植田尚宏氏・桑原辰雄氏・谷口均氏といったところが浮かびます。
北原氏のものに関しては、編集中という話があった気がしますが止まっているのでしょうか。
柴田昭彦氏・中出慶一氏の第二作品集は近く出す予定とアナウンスされていますね。

上に挙げた方々以外にも、沢山いらっしゃることと思います。
個人的には、健在の内に見てみたいなと思います、タイミングは難しいですが。

ここまで書いてはみたものの、あまり詳しくありませんので間違いがあるかもしれません。
「古今詰将棋書総目録」が必要だなと思いました。
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No title

妻木さんはAFFECTIONというガリ刷りの作品集があります。(当然私家本で初期の作品のみ)
塩見一族は将棋世界の付録に代表作は納められていました。
北原さんの今迄出た中では「独楽のたに」が良いと思います。決定版は欲しいですけど。
小西さんは3冊も出ていて、代表作は納められていると思います。個人的には紫雲英図式が好みです。
田中至さんは詰将棋天国が代表作も収められていて決定版に近いです。また短編集の「白扇」も素晴らしい内容です。
桑原さんは妙義図式が第一作品集にして決定版のような気がします。
私は田中鵬看氏・大井美好氏・塚田正夫先生(決定版が見たい)といった方たちの作品集が見たいです。


利波さんへ

作品集の情報、ありがとうございます。

妻木氏、初期作品をまとめたものがあるのですね。
詰将棋サロンでの活躍を収めた作品集が見たいかな、と思います。
塩見一族の将棋世界の付録、ちらっと聞いたことはあります。
詰将棋天国、ハウツウ詰将棋と同じようなものだと勝手に思っていましたが違うのですね。

田中鵬看氏は完全性が怖いところがありますが確かに見たいです。
大井氏は「さばきの大井」と言われる作家ですね。

好きな作家

『四百人一局集』について調べた結果と感想を、こちらの記事へのコメントとして披露します。
「⑨好きな詰将棋作家」の欄の集計です。表類では敬称略――

収録作家416名の内、自筆は297名。その内の214名が延べ383人(実数93人)の具体的な人名を挙げています(※)が、2回以上名前の挙がっている人を登場回数とともに列挙します。
#は順位で、同位の場合は五十音順に配列。

# 回 名前
1 41 若島正
2 32 伊藤看寿 上田吉一
4 21 柏川悦夫
5 18 山田修司
6 11 添川公司
7 9 塚田正夫
8 8 黒川一郎 小林敏樹 相馬康幸
11 7 久留島喜内 三代伊藤宗看 橋本孝治
14 6 駒場和男
15 5 谷川浩司 内藤國雄 中田章道 野村量 原田清実
   二上達也 山本民雄
22 4 赤羽守 伊藤果 北川邦男 北原義治 桑原辰雄
   田島秀男 谷口均 森茂 森田正司
31 3 OT松田 岡田敏 加藤徹 塩見一族 七條兼三
   新ヶ江幸弘 田中至 三角淳 山田康平 吉田健
41 2 安達康二 石川和彦 植田尚宏 門脇芳雄 北村憲一
   近藤真一 鳥越九郎 中村雅哉 花沢正純 南倫夫
   森長宏明 森信雄 柳田明 八尋久晴
55 1 39人

(続く)

(#2:田島暁雄or秀男?)

(1)作家は全て(フェアリー、チェス・プロブレム、詰中将棋も)含めたが、解答者(田中徹氏の頁)は含めていない。
本文が⑨欄の拡張である旨を明言しているケース(服部敦氏)は含めているが、それ以外に本文で「好きな作家」に言及していても計上していない。

(2)名寄せ
柏川悦夫(香悦)、塩見一族(片山・塩見倫生)、鳥越九郎(青木みどり)、橋本孝治(神無七郎)。
「(伊藤)宗看」は三代と見なした。

(3)姓のみの記述の場合、適当に推測した。
[例]北川(邦男)、山田(修司)、山本(民雄)
なお、服部敦氏の―
難解といえば田島氏だが、実は私は氏の長編を解いていない。解答者に挑戦する気概をもって提示された作品の手順をただ並べてしまっては申し訳ないからだ。で、力がはるかに及ばず、いまだにそのままになっている。
―については、田島暁雄氏と推定している。秀男氏にも、
 正解者0:パラ1999.10院「乱」
 正解者1:パラ2006.12デパート(通称"三重鋸")
 正解者0:パラ2015.11デパート401手
といった「難解作」があるが、「解答者に挑戦する気概」よりも、創作課題実現の困難さ(による手順整理の不十分)の方が、その難解さの根源であると思うので。

(続く)

(#3:若島氏圧勝)

■感想
正確に集計を実施する前の「印象予想」は、
 トップ=看寿
 2位=柏川氏
 3位争い=上田・若島両氏
だったのですが、結果は意外にも「若島氏の圧勝」でした。「現存作家の名前は挙げにくいだろう」という予断が仇になったようです。
214名中41名という比率から類推してよければ、「詰将棋作家の5人に1人は若島氏が好き」ということですね。ただ、具体的な名前を挙げていない83名の中に「好きな作家などいない」という人がどれ位いるかにより、実際の比率はこの数字より低くなるのでしょう。
ちなみに、⑨欄で自分の名前を挙げたのは1名。また、「好きな作家のループ」つまり「A氏はB氏が好き、B氏はC氏が好き、……はA氏が好き」と元に戻るパターンはないようです。但し、摩利支天氏の「⑨この質問に摩利支天と答えられた方」に該当する人は1名いますが。
また、「予想外に健闘」という印象を受けたのは、5名から指名を得た野村量・原田清実の両氏でした。

■若島vs上田
上田・若島両氏をペアで挙げている例が多い、という印象があったので、このお二方の指名の有無に着目して集計してみました―
 19名:両氏を指名
 22名:若島氏のみ指名
 13名:上田氏のみ指名

(続く)

(#4:再び田島氏)

■(※)「好きな作家」の名前を挙げた側の統計
挙げた人数(#)による度数分布と、4人以上挙げた方々の名前を掲げます。同位の場合は頁順―

# 度数 名前
11 1名 服部敦
8  1名 近藤郷
6  2名 吉田芳浩 関半治
5  7名 新田道雄 佐藤司 岡部雄二 山腰雅人
    清水透 柴田三津男 奥田正哉
4  7名 長谷繁蔵 伊藤正 池田俊哉 古山伸夫
    平井康雄 宮浦忍 安武翔太
3 21名
2 51名
1 124名
0 83名
計297名

―前述のように、服部氏は本文の大半を「作家評」に費やしています。

■(追補)田島秀男氏
田島氏は、四百人一局集(2011.7刊)当時は半休眠状態(不詰による自主規制?)―
 2006.12三重鋸
 2009.04「キューブ」不詰
 2013.04看寿賞受賞作
―でしたが、今だったらかなり多数の指名を得ていたのでは?
ところで、『この詰将棋がすごい! 2015』の鼎談に、會場健大(司会)・馬屋原剛・吉田京平の3氏が寄ってたかって井上徹也氏に「(一番尊敬する作家は)田島さんなのかな。」と言わせる場面(69-70頁)がありますが、井上氏の⑨欄の回答は「相馬康幸、田島秀男、糟谷祐介」なんですね。鼎談の際に迷ったのは、相馬氏との比較かしら?

★そういえば、hiroさんの「好きな作家」は?

谷川さん

服部敦氏の文章にある「田島氏」、数年前に書かれたことを考慮しますと秀男氏だと思います。暁雄氏も難解派ではありますが…。
難解さの質に関しては、人によって感じ方が異なるところではないでしょうか。

四百人一局集刊行当時、田島秀男氏作の発表が少なかったのは、単に復活後の氏は寡作だからとも思えますが…。
ご本人のコメントがない限りは、推測の域を出ませんね。
ただ、現在好きな作家のアンケートを行えば、得票は増えると思います。

若島氏も上田氏も、素晴らしい作家ということでよいのでは、というのが私見です。
セットでお名前を挙げる方が多数と思いましたので、差があったのは意外でした。

文章から読み取るというのは、難しい面もあると思います。
迷った末に書かなかったことと、考えすらしなかったことの区別ができないなど…。

好きな作家は、沢山いらっしゃいます。なかなか絞れません。
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hirotsumeshogi

Author:hirotsumeshogi
少ない知識をフル活用させています。
当ブログはリンクフリーです。
相互リンクは詰将棋関係のものであれば原則受けさせて頂きます。

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