第33回詰将棋全国大会参加記(前夜イベント)

第33回詰将棋全国大会の参加記、今回は前日(7月15日(土))に開催された前夜イベントの分を掲載いたします。
香龍会がお開きになった後、地下鉄で国際センター駅へ移動し、7名ほどで、前夜イベント会場の地下にある羊肉を扱うお店にて夕食。
今回の参加者数予想を実行委員の方にお尋ねしたところ、120~130名という回答でした。
「第33回詰将棋全国大会直前」に書いたように、もっと多くなると私は予想していました。

前夜イベントは、翌日と同じ会場でした。
設営のお手伝いを少しばかり。

用意していたテーブルは15。机ごとに椅子3脚ずつなので、45席ほどの想定だったかと思うのですが、実際は…。

設営が終わり、受付を済ませて着席。
しばらくすると、隣に柳田さんが着席されました。
ちなみに、後ろの机には山路さん、上谷さんの看寿賞受賞者に、横内さんのお三方でした。

元水さんの挨拶。
「講師の方には、詰将棋とはどういうものかを表現してもらいたい。難しさを楽しんでください」という趣旨でした。
講師の都合により、講義の順番が変更されることとなりました。


・堀内さん「詰将棋の主な創作・解説支援ソフトの紹介と提案」
パワーポイントと、スライドを印刷したものによる講義。
仮称では「詰将棋解説、解答支援ソフトの紹介と提案」となっていましたが、解答にソフトを使うのは問題があるため変更したとのこと。

詰将棋創作支援ソフトとして柿木将棋が知られているけれども、その他にも便利なソフトがあるので、紹介することで創作や解説の手助けになればという冒頭。

まずは、創作・検討支援ソフトの紹介。
柿木将棋・脊尾詰・White Solver・fmza・変同チェックツール・同一作チェックツールについて、長所・短所の説明がありました。

次に、解説支援ソフトの紹介。
柿木将棋・Kifu for・詰将棋図面作成・局面図作成・Shogipic・Shogi3・shogizumen.jsの機能説明がされました。
shogizumen.jsは名称をほんの少し聞いたことがある程度でしたが、面白そうですね。

最後に、将来的に実現を希望する機能。
解説者の仕事や、チェックすべき内容に触れた上で、kifファイルから手順を自動で出力などの要望を語られました。
その中に、解説文を自動で出力という項目があり、どこかで見た「○○風」が。「某サイトに…」と言及された時はどきりとしました。解説を書く上で支援となるソフトの紹介というのは、少し考えれば分かりますよね…。何を勘違いしていたのでしょう。ですが、笑いが取れていましたし、良かったということで。

講義後の質疑応答では、こんなソフトもあるという話や、検索したけれども見当たらないという話が寄せられました。

使用していたり、内容を理解していたりというソフトも多くありましたが、まとまった情報はそれほどないと思いますので、参考になりました。


休憩時間に会場の後方で、「現代詰将棋短編名作選」「詰将棋解答選手権2017」の販売が開始されました。
瞬く間に、購入しようという集まりが形成されました。中には、複数冊入手した方も。
私は、詰将棋全国大会にて購入すると決めていましたので、早く見たい気持ちを翌日まで抑えることとしました。

会場を見渡すと、60人くらいあっても不思議ではない入り。盛況となりました。


・鈴川さん「美学・藝術学の視点から現代詰将棋を俯瞰する」
パワーポイントと、レジュメによる講義。
タイトルから、難しい内容が想像されました。

印象に残った文言を、4つほど挙げたいと思います。
・詰将棋は芸術であるという共通認識はあるだろうけれども、その先を考えている人は多くないのでは
・センスを磨くためには、努力は無駄ではない
・命名によってデザイン(詰将棋)は藝術への昇華が図られる
・藝術家としての自覚をもった我々が、詰将棋の未来をつくる(問題提起)

3つ目に関し、柏川さんに「鎖鎌」という題名の作品があるよね、という柳田さんのコメントがありました。
あることは確信を持っていましたが、出典に自信がありませんでした。
帰宅した後で調べた結果、将棋評論であることが判明しました。命名があるなら将棋評論かとは考えましたが、精度を高めていきたいですね。


柏川悦夫氏作「鎖鎌」(将棋評論昭和27年2月号)

柏川氏作「鎖鎌」

詰手順
2二飛 同銀 1四飛 1三銀 2一角 2二玉 2三銀成 同玉 3二角成 1二玉
2四桂 同馬 1三飛成 同玉 2二銀 1二玉 1三歩 同馬 2一銀不成
まで19手詰



作品集「詰将棋半世紀」では、駒と人生第34番に収録されています。

将棋評論誌では、昭和26年11月号から近代将棋に併合される(昭和27年末)まで、作品には題名が付けられていました。
そのきっかけとなったと思われる、解説担当の池の端棋人氏が書かれた「詰將棋 表題の問題」(将棋評論昭和26年10月号)も参考になるかもしれませんので、一部引用いたします。

 三年程前、創作品の表題に就いて書いた覺えがある。
 作品と名付けられる總てに表題が附けられるのは當然であつて、詰將棋が無題なのはおかしいとさへ思つてゐるが、思ひつきの題でも良いから作品に名稱を附ける事を全作家に向つて提唱する。

藝術作品として
 繪には画題がある。歌にも詩にもそれ/″\の表題がある。
 動物にさへ、名前が附けられてゐる。
 藝術的作品である詰將棋にも表題が欲しい。藝術作品では表題がその一部でさへある。

(中略)

評論への創作品には必ず表題をつけて下さることを願う。

予想通り、難しい内容でした。
ただ、脳を活性化させる内容ではあったと思います。「考える」ことは、大切ですね。
「上級者向け」には、最も合致していたのではないでしょうか。

質疑応答では、新聞詰将棋を中心に質問が寄せられました。
鈴川さんの講義内容とは、噛み合わない部分もあったかと思いますが…。


・久保さん「連続合の研究」
冒頭の恋愛事情は内輪話の感もありましたが、私は楽しませて頂きましたが。

分類の利点を説明し、今回は「何ゆえに何度も合駒をするのか」に着目することで、きれいに分類できるのではないかとのこと。

分類の作例を挙げながら、連続合の意味付けに触れておられました。
山中龍雄氏や森田拓也氏といったオールドファンが喜びそうな方の作品から、ここ数年の作品までと幅が広い選出でした。

決して易しい内容ではありませんが、分かりやすく説明されていたと思います。
最後に、分類のまとめが表示されたのも好印象。
今回の講義の中では、一番の好みでした。

21時30分頃閉会。
参加者は66名のこと。前夜から盛況でした。

街へ繰り出した方もいらっしゃったでしょうが、翌日に体力を残すこととしました。



次回は、いよいよ詰将棋全国大会当日の記事に入ります。
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