墨江酔人氏作「純桂詰」について

第29期塚田賞決定の記事を取り上げるつもりでしたが、予定を変更することにしました。
タイトルの「純桂詰」は墨江酔人(七条兼三)氏の作品で近代将棋昭和63年5月号に発表されました。
飯田岳一氏作「氷の死刑台」と同時発表の全駒からの純四桂詰作品。
純四銀詰・純四金詰・純四香詰に続くシリーズ物で、第71期塚田賞長篇賞を受賞されました。
四局とも99手詰で揃えられているのは見事と言うほかありません。
氏の作品集「将棋墨酔」の第91番に収録されています。
前置きが長くなってしまいましたが、下に示すのがその作品です。



さて、この作品は「風みどりの玉手箱」でも紹介されているのですが、コメント欄にて81手目5二歩成のところ6三飛より余詰との指摘がありました。
当時拝見していて、名作なのにもったいないと思った記憶があります。

この度ふと近代将棋誌を見ていると、平成9年1月号にて安江久男氏による同様の指摘があったとの記述を目にしました。「脊尾詰」での解析の結果発見されたもののようです。

そして3月号にて、駒場和男氏による修正案が示されていました。
玉方4一銀→4一成銀

この案で将棋ソフトによる解析を試みたところ、81手目6三飛からの余詰はないようでした。
手順前後(清算順非限定)と打ち場所非限定(63手目9五銀でも可)があるもののそれによって完全性に影響はなさそうです。
ただ私の所持している将棋ソフトでは、44手目の局面の余詰チェックで唸っておりはっきりとした結論は出せませんが。
後は、変化が割り切れているかが怖いところです。

余詰指摘・修正案提示の時点で七條氏は鬼籍に入られており、作者自身による修正図を見られないのは残念です。
ただ、駒場氏は七條氏の作品の検討や修正をされていたようですので、普通の修正案よりは公式に近いのかなと思います。

修正案について既にご存じの方も多いのかもしれませんが、少なくともネット上では81手目6三飛以下余詰ということになっているようです。
修正案によって完全作となるかは分かりませんが、一つの進展があればいいなということでこの記事を書いてみました。
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