詰パラ2016年3月号 ちょっとした感想

本日は、詰将棋パラダイス3月号のちょっとした感想を書きたいと思います。
今月号は、先月29日に到着しました。
今月の詰将棋
表紙
4年に一度の登場、思わず「出た、出た」とつぶやいてしまいました。
ちなみに過去4回は同じ方による解説、恐らく5回目もですね。

短期大学
「甚だ弱い理由」かは分かりませんが、必ずしも手数順である必要はないと思います。
ただ、29手がトップバッターで、次が19手だったりしますと、違和感を覚えるかもしれません。

大学院
新旧将棋世界懸賞詰将棋出題者ですね。

彩棋会作品展
1番のお名前で「お」、2番のお名前で「おおー」。
重厚感のある並びです。
3番は、詰上りが国などには…さすがになりませんか。

詰将棋デパート
知恵の輪作品、大募集中だそうです。


全詰連の頁
看寿賞推薦、ついにこの時期がやってまいりました。
身の程知らずと結果への関係がないことは承知の上で、投票したいと思います。
長編は決定、中編はほぼ決定、短編は未決定です。
ネットからは、看寿賞投票にて投票が可能ですね。


持駒のある風景
(かなり)古くからの方が登場するということに、奥深さを感じます。
こういう方、まだまだいらっしゃるのでしょうね。


おもちゃ箱だより
ネットのイベントをを詰パラ誌の記事にするというのは、加藤さんは以前もされていると思いますが、意義がありますね。
作品に作者名が付いていませんでしたが、実績ある方は伏せても強いと思いました。
もちろん、新星の出現も大歓迎です。


名局ライブラリー
第200回ですか、継続したからこその記録ですね。
実は前回辺りで既に達していたように思えますが、気のせいかもしれません。


「板谷進詰将棋短篇好局集」
板谷親子がかつて中日スポーツの詰将棋欄担当だったとは、初耳でした。
中田章道七段が30年以上担当されていると思いますので、その前ですか。
ちなみに板谷進九段の弟子ですと小林九段、杉本七段が浮かびます。
杉本七段の弟子の一人が、藤井三段ですね。


結果稿
短編コンクール
解説の方がどなたか存じ上げませんが、初めてではないのでしょうね。
確かに、全く初見ではない気もしますが。
と思っていたのですが、Twitterを見て、なるほどと納得。
漢字にすると見えてきますね。頭が固いです。
優勝となった柳澤さんは、かなりお若い方ですよね。
平均点も高く、有名作家を抑えて堂々の優勝でしょう。
私も恥を忍んで解答を提出しましたが、全体的に鑑賞眼がないと実感させられました。
しかし、感じ方はいろいろですね。
大崎さんのブログ「書きかけのブログ」の記事、「7手短コン傾向と対策」が影響を与えた部分はあったかなかったか。
…この記述自体が影響を受けていることは、間違いなさそうです。

創棋会作品展
長年の担当、お疲れ様でした。

詰将棋デパート
お疲れ様でした。
限られたスペースに(他コーナー以上に)多彩な作品についての解説を収めることは、大変だったろうと思います。
解説や作家としての活動など、これからにも期待したいと思います。


編集室
C級昇級者が決定。
安定感のあるメンバーです。
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デパートの行方

會場氏担当のデパートの隆盛と解説の質の高さについては、既に諸氏が書かれています(例:TETSU「詰将棋問題と観賞用詰将棋」,『詰将棋メモ』2015/08/07)。
なので、私は、表層的に辿れる「會場健大担当の残したもの」について記すことにします――

會場氏の担当間に導入された「新企画」といえば、
 [1]年間表彰:2014.4;2015.8;2016.?
 [2]絶連特集:2013.12;2015.12
この2つが新担当のお二方によりどう継承されていくのか、注目したいところです。
[1]は、選考方法がどうなるか、も気になりますね。
塚田正夫九段(塚田賞)や柏川悦夫氏(めいと賞)に匹敵する"カリスマ"として、會場氏は「山田修司氏による個人選考」というスタイルを採用されたのでしょう。
一方、馬屋原・大崎の両氏が担当ということで直ぐに思い浮かぶのは「詰工房の叡智を結集した選考」ですが、これだと安武利太氏による「春霞賞」とカブる部分が多いような。

[3]會場氏の「少しマイナスの遺産」についても触れておきましょう。
Hiroさんは「限られたスペースに」と書かれていますが、「デパート結果稿の増頁」について調べてみました。例によって2005年以降のみ調査対象です。
(続く)

(#2:岡村孝雄氏の凄さ)

記事の参照は出題の月号に拠り、例えば"三重鋸"を含む記事(結果稿は2007.03)は"2006.12"として参照しています。
この間の担当は、
 濱川 礼(1999.7)-2007.06
 岡村孝雄 2007.07-2012.06
 濱川 礼 2012.07-12
 會場健大 2013.01-2015.12
の3氏。
以下、通常4頁建ての結果稿が増頁された事例をすべて列挙しますが、まず濱川・會場両氏の担当期間から(その回の代表作と共に)―
 2006.12 9頁 田島秀男289手"三重鋸"
 2014.06 5頁 田島秀男607手・余詰
 2015.10 5頁 田島秀男519手
 2015.11 5頁 田島秀男401手
―これで全てです。
岡村氏の担当期間については、全ての月の頁数を書き上げます。
[凡例]
 ―:4頁
 △:4頁半
 ○:5頁
 ◎:5頁半
 ⑥等の丸囲み数字:その頁数

年 期 1 2 3 4 5 6
    7 8 9⑩⑪⑫月号
2007下――――――
2008上――○―――
2008下―――○⑦―
2009上◎―○△△―
2009下――――⑧○
2010上―○―――○
2010下―――○◎⑥
2011上――△○○○
2011下○△△――△
2012上―○―○―○

特に増頁が多くなっている号は、
 2008.11 7頁 「阿吽」
 2009.11 8頁 近藤真一439手
 2010.12 6頁 煙詰特集
でした。
(続く)

(#3:痩せ我慢の記)

會場氏が、岡村氏(計29頁=7ヶ月分!の増頁獲得)とは対照的に、「増頁要求は控えめ」だったことは一目瞭然でしょう。例えば
 2014.10 田島秀男91手"4桂連合+7歩連合"
 2015.03 井上徹也249手"龍追×呼出剥し"
 2015.07 田島秀男137手"4桂連合×香剥し"
といった大作を含む結果稿を、5作分僅か4頁に纏め上げていたのです。

田島秀男氏の作品が目立ちますが、そのことで思い出したのが2005.10院8田島作。看寿賞を受賞する傑作ですが、その結果稿(担当・首猛夫氏)が異常に短い(図面3枚を含め136行分のスペース)です。通常の4頁建てで、院7馬詰恒司「風のままに」に過半の誌面を取られるのですが、その原因が―
☆今月は解答者も少なく短評もあまりない。
☆そこで存分に作者の声を聞くことにしよう
―更に末尾に3行の空白。
半期賞はこの2作で分け合うのですが、田島氏の受賞の言葉は、
「11月号の作品は余詰なのに変化を書いてくれて、嬉しかった。きちんと作っていきたい。」
11月号の結果稿も4頁建てですが、田島作にはほぼ3頁(259行分)が充当されていました。「10月号の作品」に対する仕打ちについて、田島氏はどう感じられたのでしょう?

(追補:想像外の受賞)

ついでに、田島氏の看寿賞受賞の言葉も紹介しておきます―
 想像外。命懸けで作っていくので、ご容赦を。
 賞は、賞状だけで十分と思う。無理することはない。(パラ2006.07)
―なぜ「想像外」だったのでしょう?
考えられるのは―
①変長があるから。
②作者としては、構想・趣向が「弱い」と感じていた。(つい11月号の作品と比べてしまう。)
③首氏の扱いから、"本作の評価は(特に「風のままに」と比べて)低いんだな"と思っていた。
―の3つくらいでしょうか。私は、ずっと①だと思っていたのですが、最近は「②や③の可能性もあるか」と考えるようになっています。

谷川さん

詰将棋デパート年間表彰・絶連特集は、新担当の下でも見てみたいですがどうなりますか…。
そういえば、かつては半期ごとに詰将棋デパート賞があったと思います。

増頁はどちらかと言えば珍しいという感覚ですが、担当者の考え方次第ではないでしょうか。

「今月は~」は、馬詰氏作の解説で、田島氏作にはかかっていないように読めました。
確かに短いですが、解説はされているのではないかと思います。
(田島氏にしては)分かりやすいので短い、ということもあるでしょうし。

受賞の言葉については、短いですので色々と読み取り方があると思います。

看寿賞の授賞数推移

「看寿賞シーズン」ということで――

(1)まず、授賞数の推移そのものから見ていきます。
主幹の入院でパラ休刊もあったという1977年以降を対象とします。
この時期には、奨励賞は「短中長編賞なしの時の次点(残念賞)」として性格が固定していたようですので、そういう扱いをしました。また、特別賞は欄外(右端)に。

[記号]
 ×:なし
 ―:1作
 ○:2作
 ◎:3作
 奨:奨励賞(1作)

年 短中長
1977×奨×
1978―奨○
1979×―○
1980―――
1981―○◎
1982奨奨―
1983○――
1984×――
1985――○
1986―――
1987―――
1988―――
1989―――
1990―――
1991奨―×
1992×――
1993―――特
1994――×特
1995―――
1996―――
1997――○特
1998――○特
1999―○○特
2000―――特
2001――○
2002――○特
2003―――特
2004×――
2005―――
2006―×―
2007―×―
2008×―○
2009―――
2010××○
2011―×◎
2012×○―特
2013○―○
2014○○○

(続く)

(#2)

(1a)選考法について、私が知っていることは―
・1981年は主幹の「古稀記念増賞」
・1988-1990:詰パラのみを対象
・1991-2001:森田体制=委員会による投票制
・1993 特別賞の選考法を変更
・2002-:柳田体制=委員会による「審議⇒投票」制
(1b)概況
・特別賞(いつ創設されたのでしょう?)は、一時期(1993-2003)は授賞が常態でした。
・また、同じ頃(1997-2003)長編賞の複数授賞も常態でした。
(2003年の特別賞は「驚愕のコウ野」55手なので、長編賞が増賞されているとも見なせるでしょう。)
・それが、2004年からの数年間「引き締められた」ように見えます。

(2)次に、授賞数に大きな影響を及ぼす二次投票での投票数の推移を見ていきます。
例によって、平成16年度以降の分しかありませんが。
表では「年度」は平成ですが、以降は西暦に戻ります。また、敬称略。

[凡例]
 ×:該当なし
 ―:1票
 ○:2票
 ◎:3票
 棄:棄権(自作が候補のため)
 欠:欠席(病気=近藤、通信事情=福村)
・特別賞としての投票/受賞は、当該作の手数によりその部門に算入。

(続く)

(#3:2次投票での投票数)

年部阿浦近山橋福柳 受
度門部野藤田本村田計賞
16短―×欠―――× 4 0
16中――欠棄――― 5 1
16長――欠―○―○ 8 1
    岡小
17短―――――欠― 6 1
17中―――――欠― 6 1
17長―――――欠― 6 1

18短――――――― 7 1
18中――×―――― 6 0
18長○―○○―◎○13 1
      角
19短○―○―――― 9 1
19中―×―×××× 2 0
19長―――――○― 8 1

20短―×××××× 1 0
20中――――○○○10
20中○○○○○○◎15 1 (追加)
20長○○○○○―○13 2

21短――――――○ 8 1
21中――○―――― 8 1
21長―○○―○―○11 1

22短――○―○×× 7 0
22中―×―×××× 2 0
22長○○○○○○○14 2

23短――――――― 7 1
23中――×―◎×― 7 0
23長◎○―○◎◎◎17 3
  平
24短――――××× 4 0
24中○○――――○10 2
24長◎○棄○―○○12 2
     風
25短◎○◎○――○14 2
25中○―――○―○10 1
25長○○○◎○◎◎17 2
   北
26短◎―○○○○○14 2
26中○○◎◎○―○15 2
26長◎○―◎○◎○16 2

(続く)

(#4:インフレ襲来?)

(2a)委員の交代
・阿部健治⇒2012平井康雄
・浦野真彦⇒2014北浜健介
・近藤真一⇒2005岡村孝雄
・山田修司⇒2005小林敏樹⇒2013風みどり
・橋本孝治⇒2007角建逸
・福村努 (交代なし)
・柳田明 (交代なし)

(2b)「1委員1部門3票」という事象
・2006長・福村:「新桃花源」・"三重鋸"・「バッカス」
・2008中・柳田:自ら発案した追加投票で(2⇒3)
・2011中・角「該当作なしを避けたかったので」
・2011長・4名(阿部・角・福村・柳田)
・2012長・平井「(涛龍・涓滴の他に)もう一作選ぶとすれば、吉田作かと思います。」
このように「かなり例外的」であったものが、2013年度からは常態と化しているようです。

(3)現行制度に対する有力な批判の一つとして、「厳しすぎたり甘すぎたり一貫性がない」というもの(例えば『あーうぃだにぇっと』2012/06/30,2015/06/26)がありますね。
私見は(長編部門中心の考察ですが)2004-06は確かに「引締過ぎ」だったが最近の「増賞ラッシュ」は妥当(つまり「インフレ(規律不足)」ではなく「豊作」による)、というもの。まあ、私は「看寿賞については"The more, the merrier."」というスタンスなので、あまり当てにならない判断なのですが。

谷川さん

特別賞ですが、平成3年度から創設されたようです(詰将棋パラダイス1992年3月号)。

平成14・15年度の各委員投票に関しては、全詰連ホームページの「看寿賞のページ」(http://park6.wakwak.com/~k-oohasi/zentumeren/kanju/kanpe000.html)で見ることができます。

以前も書いた気がしますが、部門ごとに最大1作に限定すべきか、そうでないか、という点でも人によって捉え方がある気はします。
意見はバラバラで、誹謗中傷に当たらなければ問題ないのではないか、と無責任に考えています。
ちなみに私は、しばしば考え方が変わっており、同一人物内でも一貫性はありません…。

平成14・15年度看寿賞選考

ご紹介の「看寿賞のページ」にある選考制度は、現在のものと若干異なるようですね。
[1]候補作リスト
新看寿賞規約(以下「規約」):「公募・募集」「推薦依頼」「追加推薦」と一応は制度化されています。
現在:「これら(一般推薦)に加えて、半期賞(…)等をリストアップ。またインターネット上で発表された作品についても委員から推薦のあったものを加えて検討しました。」(パラ2015.7看寿賞選考経過)
そもそも、「等」となっていたり「リストアップ」の主語がなかったり、かなり「ゆるい」体制になっているようです。

[2]第1次投票
規約:「集計結果の上位数作に絞り(選考討議する)」
また、「1位3点、2位2点、3位1点」となっていました。現在は、絞り込みも傾斜配点も行われていません。
更に、「平成14年看寿賞選考結果」には、「応援演説による追加作」という記述が。現在はないですが、面白そうですね。
また、一般推薦は現在何の意味もありませんが、集計表では「票」として選考委員による「点」と並記されています。当時は一般推薦に何か意義付けがあったのでしょうか。
それが16年度には括弧書きになり、17年度の一般推薦激減により消滅。この激減の原因もよくわからないのですが。

(続く)

(#2:超長編賞新設を)

[3]同時受賞・特別賞
規約:選考討議の過程で決定していく。
実態(当初から?)は「決定せず各自判断で第2次投票」でしょうか。

[4]第2次投票
規約:「過半数をもって決定する。」
棄権者が出た16・24年度は、「規約で定めた手続き」ではなく「出たとこ勝負」に見えます―
○16年・中編の船江恒平作
6名の委員のうち3名が投票、山田委員は棄権
⇒決戦投票:票数不変
⇒受賞決定:「『有効投票5票のうち過半数の3票を得た船江作』という意見が大勢をしめた」
○24年・長編は岡村委員を除く6名で討議・投票することにするのですが、
 柳田「3票になったら議長決裁とすることにしましょう」(2013.7)
規約の文理上「可否同数は否決」かと思うのですが。

どうやら、平成14・15年度の運用結果を踏まえて看寿賞規約が改正されたようですが、近藤真一氏の発病によりHPには掲出されなかったのですね。私の手持ちの詰パラは2005年以降のみなので少しご教示頂けると有り難い、というのが本稿の趣旨です。

実は、6月号の「読者サロン」掲載を目指して、「看寿賞超長編賞」の創設を提唱する原稿を執筆しています(「ミクロコスモス」30周年記念事業として他に適当なものを案出できなかったので)。
(続く)

(#3:ちえのわ雑文集)

その際に最大の障害になったのが、ご紹介の全詰連HPにある「超長編賞は新設しない」という看寿賞検討委員会の結論でした。正式に討議・決定されたことを覆すには、14年の歳月の経過の他に、相応の「論拠」が必要なはずだからです。しかも、その討議経過を知らないのですから、「批判」のしようがありません。
なお、「パラの誌面を見ていない平成14・15年の第2次投票データを援用してもよいのか」についても、迷った末、含めない方向で一旦脱稿していたのですが、ご教示を契機に改めてHPを見直してみると、「やはり含めた方がいいかな」とも感じます。ただ、上述[2]の絞込みやら[3]やら、制度に不明の点があり、第2次投票を16年度以降と同様に扱ってよいのか、不安がないわけでもありません。

余談ですが、鈴川氏の「ちえのわ雑文集」には寄稿なさるのでしょうか。名無し名人氏によれば「詰将棋作家は群れる」とのことですので、この連載は(作家が「世話人」である分、かつての「リレー随筆」よりも)作家に偏したものになることが危惧されるわけで、hiroさん(肩書は「鑑賞者」「蒐集家」のいずれになるのでしょう?)の参入に対する期待大なるものがあるのです。

谷川さん

看寿賞選考、回数を重ねていく中で、徐々に現在の形になっていったということではないでしょうか。
全詰連ホームページにも記述がありますが、制度の変更は看寿賞委員長の交代によるもののようです。
平成14年度以降、一般推薦が選考に直接影響を及ぼすことはなかったようです。
看寿賞規約の変更については、見つけることができませんでした。
より詳しい方に、ご質問頂ければと思います…。

「看寿賞検討委員会」に少し触れたいと思います。
メンバーは、柳田明(議長)・石黒誠一・近藤真一・平井康雄・山田修司各氏。
オブザーバーに門脇芳雄・森田銀杏両氏。
なお、全詰連ホームページ中の「平成14年度看寿賞選考にあたり」は、
詰パラ2003年6月号に「新看寿賞規約と選考委員」のタイトルで掲載されています。
メーリングリストでやり取りを重ねた結果のようです。

「ちえのわ雑文集」、現在の所私の文章が掲載される予定はありません。
書きたいという方は、結構いらっしゃると思いますし…。
どうなっていくか、楽しみです。

看寿賞連続受賞

ご教示有り難うございます。検討委員会が結論に至った理由は(少なくとも一般会員には)公開されなかった訳ですね。サロン投稿の「結言」をどうまとめるか、迷っています。
ところで、段級位の規定改正について全詰連HPに出ていますが、決まったのは解答選手権関連(第六条(2)③)だけ?
さて、看寿賞の話題が続きますが、以前「同時多部門受賞」を取り上げたので、今度は「連続受賞」を――

開始 作者 # 部門
1963柏川悦夫 短中
1964山田修司 奨奨
1981山本昭一 長長
1983添川公司 長長
1984山本民雄 中中
1985橋本孝治 長長
1986若島正 ③中中中
1992相馬慎一 中中
2000近藤真一 長長
2001田島秀男 長長
2002添川公司 長長
2006添川公司③長長長
2010井上徹也③長長長
2013添川公司―長長…

[凡例]
 #:連続期数 空欄は2期

[コメント]
(1)Wikipediaで見ると複数回受賞者が少数(受賞者総数89名中31名、3回以上だと15名、4回以上9名、5回以上4名)だったので、「連続受賞は少ないだろう」と予想していたのですが、14回とは「結構多いな」という印象です。「勢いが大切(選考で重視される?)」ということでしょうか。
(続く)

(#2)

(2)達成者の受賞回数(総計)は、

12添川公司
9 若島正
6 田島秀男
4 山本民雄・橋本孝治・井上徹也
3 山田修司・相馬慎一・近藤真一
2 柏川悦夫・山本昭一

なお、4回以上受賞者は、他に上田吉一・伊藤正・相馬康幸といますが、この3氏は(田島氏も)同時2部門受賞を達成していますので、
  看寿賞受賞回数を稼ぐには「固め打ち」が必要
と言えるでしょう。

(3)1983-88の添川~山本(民)~橋本~若島、2000-03の近藤~田島~添川という「リレー継続」も印象的です。

(4)これら連続記録に登場する作品は、部門別では
 短編:1、中編:8(+1)、長編:20(+1)
 (括弧内は奨励賞の分)
と、長編作が圧倒的です。

(5)作家別では、4回の添川氏のみが複数回達成、と傑出しています。
今回(2015年度)受賞すれば2度目の3連覇となりますが、思い出されるのは、最初の3連覇達成直後の全国大会での「一人一言」―
近藤真一「詰パラに復帰して、添川さんの看寿賞連続受賞を止めます。」(パラ2009.9「第25回全国大会レポート」)
実際、近藤氏は11月号発表の作品で長編賞受賞。一方の添川氏は、1月号の龍単騎詰で候補になりますが2票足らず。これが受賞していれば、「奇兵隊」迄続く5連覇になっていたわけですが。

谷川さん

全詰連ホームページ、数日前に「全詰連の規約」の下に文章が追加されましたね。
他の段級位認定方法については、検討中なのか、話が進んでいないのか…。
当事者ではないですので、想像するしかありません。

看寿賞の連続受賞ですが、多くの場合は脂が乗っていた作家、ということではないでしょうか。

有言実行の近藤真一氏、格好良いと思いました。
最近は消息不明、持病もおありのようなのでもしかすると…という話もありますが。
推測の域を出ないようですので、また作品を発表し、健在を証明して頂きたいと願っています。

7×3>5×4

目先を変えて(息抜き?)数学の問題など如何?
標記の数式を詰棋人なら、

 看寿賞選考で、各委員が同一部門3票ずつ投票すれば、その部門で最大5作受賞する可能性がある

と読むわけですが、「5作受賞」の数学的可能性(同等の候補作が5つあるとし、投票の「ランダム性」を仮定)はどれくらいあるのでしょう?
数学的な解法(analytic solution)は私には無理で、短大の石黒先生(2015.4選題の言葉)か鈴川優希氏(my cube,2015/04/01)にお任せするしかなさそうですが、コンピュータ・プログラムを組んで計算させることができるようですので、(問題を少し敷衍して)やってみました。

[計算条件]
・投票者数:7名(固定)
・当選下限:4票(固定)
・候補作数:3~5(6か7程度までなら現実的な計算時間で可能)
・各人の投票数:1~3票
・投票条件:累積投票(手持ちの複数票を同一候補に投じること)は認めない
 投票数については、標記の条件ではCombi(7+2,7)=36通りの投票パターンが考えられるが、
  投票数1~2の場合
  投票数2~3の場合
の計8+8-1=15通りのパターンのみ計算結果を示す。

(続く)

(#2:計算結果)

[計算法]
計算では確率変数"当選(受賞)作数"の各値の発生確率を求める。
全てのケースを列挙し、その際の当選作数を数える。当選作数ごとに発生度数を集計し、総ケース数で除して発生確率とする。
確率論のことばで言えば「ランダムかつ独立に投票が行われる」と仮定しているのに相当する。

[計算結果]
投票パターン毎に、各"当選作数"(左端の欄#)の発生確率(%)を記したものが、縦1列分。
(記法:投票パターンは「①3②4」のように記す。この例は「1票投票したのが3名、2票が4名」の意。)

■候補作数3の場合
# ①7 ①6 ①5 ①4
  ②0 ②1 ②2 ②3
0 30.9 16.5 5.7 0
1 69.1 78.5 77.2 63.2
2 0  5.1 17.1 36.8

# ①3 ①2 ①1 ①0
  ②4 ②5 ②6 ②7
1 36.8 17.1 5.1 0
2 63.2 77.2 78.5 69.1
3 0  5.7 16.5 30.9

# ②7 ②6 ②5 ②4
  ③0 ③1 ③2 ③3
2 69.1 45.3 23.6 7.6
3 30.9 54.7 76.4 92.4

以下略(総票数18以上なら常に3作受賞)

(続く)

(#3:4作受賞は50%超?)

■候補作数4の場合
# ①7 ①6 ①5 ①4
  ②0 ②1 ②2 ②3
0 54.8 41.2 27.0 14.4
1 45.2 57.4 67.4 70.7
2 0  1.3 5.6 14.9

# ①3 ①2 ①1 ①0
  ②4 ②5 ②6 ②7
0 5.7 1.4 0  0
1 63.3 47.3 28.8 13.5
2 31.0 49.7 64.3 69.4
3 0  1.6 6.9 17.1

# ②7 ②6 ②5 ②4
  ③0 ③1 ③2 ③3
1 13.5 5.2 1.1 0
2 69.4 61.9 46.7 28.9
3 17.1 32.9 50.8 65.3
4 0  0  1.4 5.9

# ②3 ②2 ②1 ②0
  ③4 ③5 ③6 ③7
2 14.1 5.4 1.3 0
3 71.3 67.6 57.6 45.2
4 14.5 27.0 41.1 54.8

全員が3票ずつ投票すると、(歴史上の実績は皆無だった)「4作同時受賞」の可能性が50%を超えてしまいます。「ランダム性」の仮定は相当強い制約条件といえそうです。

(続く)

(#4:5作受賞の可能性)

■候補作数5の場合
# ①7 ①6 ①5 ①4
  ②0 ②1 ②2 ②3
0 69.8 59.6 47.5 34.5
1 30.2 40.0 50.5 59.7
2 0  0.4 2.0 5.9

# ①3 ①2 ①1 ①0
  ②4 ②5 ②6 ②7
0 22.0 11.8 5.0 1.6
1 64.4 62.0 52.1 37.2
2 13.6 25.8 41.0 55.1
3 0  0.3 1.8 6.2

# ②7 ②6 ②5 ②4
  ③0 ③1 ③2 ③3
0 1.6 0.3 0  0
1 37.2 23.7 12.4 5.0
2 55.1 61.6 60.1 50.6
3 6.2 14.4 27.0 42.0
4 0  0  0.5 2.5

# ②3 ②2 ②1 ②0
  ③4 ③5 ③6 ③7
1 1.5 0.2 0  0
2 36.0 21.6 10.8 4.4
3 55.2 61.8 59.8 51.0
4 7.3 16.4 29.0 42.9
5 0  0  0.3 1.6

標記の「5作同時受賞」の確率は1.6%ということになります。予想と比べてどうだったでしょうか?
この計算を実施したそもそもの動機は、長編部門に関するもので、想定していた候補は田島作3+煙2でした。その後、鈴川優希「それでも古時計は動いている」(2016/02/19)で、還元型無駄合への支持は少ないらしい、と知ったので(否認派の角委員は退任されましたが)、「候補作数5の場合」の資料価値は、長編部門に関しては低そうですが…。むしろ中編部門で有用かも。

谷川さん

計算には全く不案内です…。
5作受賞、2次投票でそれぞれ4票を獲得した場合、と解釈しましたが、まず考えられないかと…。
1次投票で推薦する作品が、委員ごとに異なる可能性はありますが、討議を経て、数作は5票以上や、3票以下ということになるのではないでしょうか。
4作受賞にも、同様のことが言えそうです。
ただ結果は、蓋を開けてみるまでは分かりません…。

看寿賞は最優秀作品?

「詰将棋劇場blog」2013-05-25の記述と同様の時程なら、もう選考は終わった頃ですか。よくある「看寿賞とは?」という話題を俎上に――

TETSU氏が「平成26年度看寿賞」(『詰将棋メモ』)で―
 3部門の最優秀作だから一人の投票は原則3作になるはずだが、過半数で受賞が決まる最終投票の結果をみると選考委員一人あたり平均6.3作投票しており、8作投票した委員もお二人。
―と書かれているのですが、気になったのは「最優秀作」という文言。「どこかに書かれていたかな?」という訳。そこで、毎年詰パラ3月号に掲出される「候補推薦のお願い」を調べてみました。参照は、看寿賞年度によります。例によって2004年度以降が対象。
Ⅰ期:2004-07
委員会名義での独自記事で、[投票要領]と[詰将棋看寿賞制度]という2つの部分(定型文)からなります。後者の「目的」の中に―
 年間の最優秀作品を選定して表彰する。
―とあります。

Ⅱ期:2008-10
委員長名義になり、[投票要領]が少し改められた(「呈賞」の部分以外は字句の修正)だけのようです。
なお、2008年度のみ、末尾に―
 ☆平成14年度から現在の制度が始まっていますが、本制度に関してご意見をお持ちの方は併せてご記入ください。
(続く)

(#2:看寿賞候補推薦のお願い)

―の一文が添えられています。以後、現在までこの種の文章は再登場していないのですが、私は今回の推薦にあたり「ご意見」を書き添えてしまいました。

Ⅲ期:2011-13
「全詰連の頁」に収められ「門脇芳雄賞」と併せて。全面的に改稿され―
 看寿賞は、ご存知のとおり詰将棋界全体を通しての年間最優秀賞です。昨年1年間を通じてもっとも優れていると思う作品にご投票下さい。
―となりました。

Ⅳ期:2014-
「全詰連の頁」のままですが、門脇賞推薦の廃止に伴い、今度は「解答選手権の参加者募集」と相乗りで2頁建て。問題の個所は―
 昨年を通じて最も優れていると思う作品にご投票下さい。
―だけになりました。これは推薦投票の基準ですから、賞自体に関する「年間最優秀作品/賞」という文言は姿を消したことになります。

思うに、複数作受賞(および二次投票での複数投票)が常態となり(「同率首位」ではなさそうな事例も多く)、「原則1作」という含意のある「最優秀」という文言を避けることにしたのでしょう。
全詰連から発せられた他の文章で「最優秀」という言葉が今なお使われている事例はあるのでしょうか?

(続く)

(#3:推薦の実績;柳田家の謎)

推薦者数(#)と各受賞作への投票数(-は「受賞作なし」)を見ておきましょう―

年度 # 短 中 長
2004 14 -  1  10
2005 2 投票内容不明
2006 8 4  -  6
2007 5 1  -  1
2008 4 -  0  2+0
2009 3 0  1  1
2010 3 -  -  4+2
2011 5 0  -  0+3+0
2012 5 -  0  3+2
2013 3 0+0 0  1+1
2014 7 3+0 0+2 1+2

―ちなみに、私の推薦は長編部門のみで、2013「優駿」「昴」、2014「枯野行」「土筆」「百千帰」でした(今回は「はやぶさ」と田島7・10月)。

ところで、「投票者の中から若干名に呈賞」とありますが、2013年度は投票者僅か3名なので、「全員に呈賞」と推定されます。7名に増えた昨年はどうだったのでしょう。話題にしたいのは、賞品(図書カード)の「梱包」というか…。切手(ハローキティー)は栄子夫人(「猫駒」を作られたことをパラの記事で読んだ記憶あり)のチョイスでしょうが、「烈車戦隊トッキュウジャー」は? ちなみに「結婚祝賀詰」はパラ2005.10でしたね。

[余談:詰パラHPになかなか6月号の予告が出ない(5/24の日中にはなお未掲出)ので、少し心配してしまいました。]

(続く)

(#4:複数授賞の基準案)

★「賞の選考者(半期賞→担当者;看寿賞→選考委員)は複数授賞についてどういう基準で決めている(決めるべきな)のか?」という疑問について、思索を巡らせた結果たどり着いた(ある程度合理的な)準則を紹介します―

<1>1作目については、「過去の受賞作の最低ライン以上」なら授賞
<2>2作目以降の場合、「過去の受賞作の平均ライン以上」なら授賞

―この準則では、<1>は「(過去の授賞漏れ作品との)公平性」、<2>は「インフレ防止」をそれぞれの狙いとしています。
複数授賞について最大の懸念は、「インフレ(賞の価値の低下)が生起するのでは?」ということでしょうが、<2>が適用される場合は、「過去の受賞作の平均ライン」が低下しないことが分かりますね。
なお、ここで「過去の受賞作の水準」は、「当該分野における進化の度合を勘案してdeflateしたもの」、つまり当時の水準に対する相対値とすべきです。
また、「平均ライン」の判定に自信がなければ「複数授賞」を回避し、「最低ライン」の判定に自信が持てなければ「該当作なし」を回避し、共に「1作受賞」に落ち着くことになりましょう。

(続く)

(#5:複数授賞の実態との関係)

さて、この準則が実際に適用されているのかは、もちろん不明ですが、いくつかの現象について、この準則を前提に説明してみます。

〇半期賞授賞数の担当間格差(2016/04/06の記事へのコメント参照)
 上述の「平均/最低ラインの判定の自信」の個人差により説明できます。

〇看寿賞の複数授賞/該当作なしが(半期賞より)多いこと
 (i)看寿賞選考委員の方が担当者より格上である分、上述の「自信」が大きい;
 (ii)「7名の多数決による平均化」を信じて大胆に振舞える;
の2点によるのではないでしょうか。

(但し、この説明には‘汎用性’があり、「複数授賞/該当作なしに何らかの基準がある」場合なら適用可能なものなのですが。)
なお、<1>と<2>でdouble standardになっている点は、(「原則1賞」としない限り)建前上は容認し難いのでしょうが、実態としては存在していますね。
[ここら辺は、「原則1賞」がどう運用されてきたのかはっきりしないため、論じにくいですが。]

谷川さん

看寿賞、発表まで1か月ですか。既に決定していてもおかしくありませんね。

「最優秀」に関する御説ですが、私は看寿賞が年間最優秀賞であることは自明なので省いた、と解釈しました。他にも文章を短くしている箇所はありますし。
会合で柳田氏に確認をと思いましたが、参加されなかったためできませんでした。

「準則」が適用されてきたかは不明ですが、説得力はあるように思います。

図書カードの包装ですが、凝ったものだった記憶はございません。
忘れている可能性も十分ありますが…。
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