自画自賛 清水孝晏氏(近代将棋昭和41年12月号)

詰将棋作家の自慢の一局を紹介する昭和41年の近代将棋誌連載「自画自賛」、最終回の本日更新分は清水孝晏氏のものです。



清水孝晏

(A図)


(B図)


いまさら私みたいなロートルの出る幕でもないと思うのだが、「ちょっとお願いしたいことがあるんですが、実は原稿なんですよ。詰将棋の自画自讃の……。なんとか頼みますよ」というテイネイのうちにネバリのある森さんの電話に接すると、根が好きな詰将棋のことでもあり、また森さんの顔も立てねばならないと、半ば困惑のテイで、半ば書きたいような気持ちで引き受けてしまいました。
私が詰将棋を創りはじめたのは終戦後で、ちょうど塚田九段が名人になった頃ですからもう二十年にもなるわけです。まあ、よく今日まであきずに創って来たものだと、自分でもおどろき、また感心しているほどですが、いざ自慢する作品はとなりますと、これだといってみなさんに見せられるものがないというのが本当のところなのです。
これまでの登場者の文を拝見して、大変感心させられました。
それだけのファイトがなければ傑作は創れないものだということは私も過去の経験で知っていますので……。
さて、詰将棋を創るのはむずかしいものです。これでいいという限界まで形ちを整えたいと思う反面、まぎれを失いたくないという気持ちも働きます。
ここに掲げたA図は、B図をさらに省略したものですが、あまりに省略したためまぎれ(B図で4一角3三玉のときの4二角の誘い手)がなくなっているので、自分でも、はたしてどちらを作品帳にとどめるべきか決しかねているのです。
自慢らしき手といえば三手目の2四角ですが、それよりも、打った二枚角を再度活用しての寄せが自分でも気に入っているのです。
これからも傑作は出来ないでしょうが、簡潔でサラリとした短篇作をつくってみたいと思っています。
末文ながら、これから創作をこころざそうという人々に、”焼直し賛成ですが、その手順を自分のものとして、あたらしい作品にまで昇華させる努力をして欲しい”、それと、”形の推敲を惜しまないでください”を申しあげたい。

昭和3年11月10日生
戦後詰棋界のリーダーの一人
現在将棋世界編集部で活躍中


古棋書収集家として有名だったようですね。
リアルタイムで見てはいないのですが、新聞の観戦記を書かれていた気がします。

さて、私の手元にある「自画自賛」はこれで全てです。
今度は何を載せていこうか、考えているところです。

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