看寿賞受賞回数(総合・短・中・長・特別)

詰将棋パラダイス7月号で発表された看寿賞。第53回とあります。
どれどれと、全詰連ホームページを見てみました。
「槍襖」が受賞した昭和26年を回数に含むと、数字が合わない気がします。
となりますと、昭和37年度が第1回となるのでしょうか。
昭和44年度と昭和48年度が受賞作なしですが、選考がは行われており回数には含むということですかね。

どういった視点で取り上げるか迷いましたが、今回は回数とさせていただきます。
受賞年をどう表記するかこれまた迷いましたが、元号で統一させて頂きました(表・注は敬称略)。
まずは、全部門合わせた受賞回数です。


看寿賞(4回以上)
添川公司 12回(昭55中・昭58長・昭59長・平4長・平14長・平15長・平18長・平19長・平20長・平22長・平25長・平26長)
若島 正 9回(昭46長・昭56中・昭61中・昭62中・昭63中・平5短・平7中・平21中・平23長)
田島秀男 6回(平11長・平13長・平14長・平17長・平25短・平25長)
上田吉一 5回(昭47中・昭47長・昭50短・昭50長・昭53短)
山本民雄 4回(昭45奨・昭57奨・昭59中・昭60中)
伊藤 正 4回(昭56長・昭58中・昭58長・平11長※1)
橋本孝治 4回(昭60長・昭61長・平元長・平10長)
相馬康幸 4回(昭62短・昭62長・平11中・平15中)
井上徹也 4回(平22長・平23長・平24長・平26中)

添川氏がただ一人、受賞回数を2桁に乗せている状況。
1回受賞するだけでも、相当大変だと思うのですが…。
全員中編もしくは長編作家でしょうか。
短編で傑出した作品を何作も発表するのは難しい、ということですかね。


次に、短編・中編・長編・特別賞の各部門ごとで、複数回受賞者を挙げていきます。


短編賞
小林敏樹 3回(平7・平9・平11)
酒井克彦 2回(昭39・昭51)
上田吉一 2回(昭50・昭53)
谷口 均 2回(平10・平21)
中村雅哉 2回(平18・平25)

混戦ですが、小林氏が一歩抜けていますね。
短編コンクール(短編競作展含む)とA級順位戦も優勝回数最多でしょうか。


中編賞
若島 正 6回(昭56・昭61・昭62・昭63・平7・平21)
相馬慎一 3回(平4・平5・平26)
山本民雄 2回(昭59・昭60)
大橋健司 2回(平3・平6)
波崎黒生 2回(平8・平12)
相馬康幸 2回(平11・平15)

若島氏が3年連続受賞を含む6回と、独走と言って良さそうです。
相馬慎一氏がこの度の受賞で3回となりました。


長編賞
添川公司 11回(昭58・昭59・平4・平14・平15・平18・平19・平20・平22・平25・平26)
田島秀男 5回(平11・平13・平14・平17・平25)
橋本孝治 4回(昭60・昭61・平元・平10)
伊藤 正 3回(昭56・昭58・平11※1)
近藤真一 3回(平12・平13・平21)
井上徹也 3回(平22・平23・平24)
黒川一郎 2回(昭38・昭43)
駒場和男 2回(昭42・昭53)
若島 正 2回(昭46・平23)
上田吉一 2回(昭47・昭50)
山崎 隆 2回(昭51・昭54)
山本昭一 2回(昭56・昭57)
馬詰恒司 2回(平2・平8※2)

添川氏は煙詰だけでも多彩ですが、それにはとどまらず芸域の広さを感じます。
田島氏は、圧倒という言葉しか思いつきません。
橋本氏は、不朽の名作「ミクロコスモス」だけでは決してないことも示しています。


特別賞
岡村孝雄 2回(平15・平24)

玉座裸玉と密集煙。長編賞という枠にはめるのが、しっくりこない感があります。


※1 I.TADASHI名義で発表
※2 摩利支天との合作



ちょっとありきたりで、工夫不足のデータでしたか。
Wikipediaにも同様の表がありますし。
次回は塚田賞で同様の試みを、と思うのですがうーむ。
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昭和26年の看寿賞

どこか(『借り猫かも』?)で見たような記憶のある内容ですが、見つからなかったので、自力で書き留めるハメに――

T-Baseの「旧パラ1951.7」には、次のようなエントリーがあります―
 ①北村研一「槍襖」75手「看寿賞長篇賞」
 ②柏川悦夫 23手「看寿賞中篇賞」
 ③湯村光造 13手「看寿賞短篇賞次選」
 ④奥薗幸雄 19手「看寿賞短篇賞次選」
 ⑤草柳俊一郎19手「看寿賞短篇賞次選」
 ⑥清水孝晏 35手「看寿賞形詰賞」
 ⑦村野南外 27手「看寿賞大道棋次選」
―少なくとも①②⑥が受賞作のはずですが、全詰連HPでは①のみが看寿賞受賞作として扱われているわけです。
どういう事情があったのかは分かりませんが、やはり変ですよね。
(なお、めいと1988.9の「日記抄の編輯終えて」という記事で①~⑦が、詰パラ1989.2の13~14頁で②④が、それぞれ再掲されている由。)
という訳で、「無視された看寿賞受賞作」を紹介しておきます―
 ②柏川悦夫23手・将棋評論1950.12
  攻方:14香22飛26金33歩53角
  受方:11香23歩24玉25桂44銀
  持駒:金歩
 ⑥清水孝晏35手・近将1950.9テングクラブ乙組
  攻方:43銀74飛85馬
  受方:25龍34角63玉
  持駒:桂桂歩

(続く)

(#2:槍襖など)

これらの受賞・次点作の初出を調べるため、T-Baseで同一図面を検索し、受賞記事以前の登場を列挙したら―
 [1]牛追菩薩75手・旧パラ1950.09大学
 [2]柏川悦夫23手・将棋評論1950.12
 [3]湯村光造13手・近将1950.11テングクラブ乙組
 [4]奥薗幸雄19手・将棋評論1950.05
 [5]草柳俊一郎19手・旧パラ1950.11中学校
 [6]清水孝晏35手・近将1950.09テングクラブ乙組
 [7a]大道棋27手・将棋月報1935.12「大道詰将棋考據 第七十一番」
 [7b]村野南外27手・旧パラ1950.09研究科

―興味深いのは[1]と[7]。
「四百人一局集」の北村研一氏の頁によれば、本名は「北村兼一」で、他の棋名は「牛追菩薩」のみの由。T-Baseでは、この名義での発表は他に一作だけ―
  牛追菩薩15手・旧パラ1950.12第一回一握り詰
また、「槍襖」という題名も初出時にはなかったようですね。
これらの名義・命名に係わる変則について、何か逸話など伝わっているのでしょうか。詰棋史上の超有名作なので何かありそうに感じるのですが。
[7]は、新作以外も授賞対象ということ? それとも衝突ないし盗作?

―以上、おそらく公知のことだろうとは思いますが。

皮肉の解説

ここを先に見た、という人には分かりにくいでしょうから、説明しておきますね―

本サイトにおけるこの直前のコメントの流れは、2015/09/25の記事に対するコメント列で、hiroさんによる
>>私が「こんなことも知らないのか」と書くことは、ないと思います。
という言葉で結ばれています(12/07 00:28)。
この流れを踏まえて見ると、
>>森田銀杏さんが書いているので、そちらをどうぞ。
というコメントは「痛烈な皮肉」になる、という仕組です。
そういう「色メガネ」で見ると、後段の
>>谷川さんの論考はなかなか面白いのですが、
という記述も「上から目線」に感じられてしまいます。
とはいえ、
>>あちこちにちらばって、とても探しにくいです。
には素直に共感しますね。どうやら、Googleでは「FC2 blog」のコメント欄は検索対象外のようですから。

―ところで、この私のコメントの目的は?
「こんな野暮な奴なんです」という自己紹介、とでも思っておいて下さい。
あるいは、「皮肉だろうと感じたときの対処法」の一つとして、
  その皮肉(と感じられること)について丁寧に解説してみる
というものを提唱している、ともとれますね。

少々「荒らし」気味で、失礼しました。

谷川さん、通りすがりさん

旧詰将棋パラダイスでの看寿賞発表について書かれていそうだ、と思ったのは「現代詰将棋の軌跡」(吉田健氏)と「名局リバイバル」(山田修司氏)。
「看寿賞作品集」は言われてみればですが、思い浮かびませんでした。

「看寿賞作品集」が現在も入手可能であれば、ぜひご購入をと書くと思うのですが、しばらく前から絶版のようです。
そういえば、私が入手したのも新刊としてではありませんでした。
p330、「看寿賞および伊藤看寿について」(森田銀杏氏)の一部を引用させていただきます。

(前略)「看寿賞」が生まれたのは実は昭和26年。…昭和25年4月に創刊された棋界初の詰将棋専門誌『詰将棋パラダイス』(旧パラ)が創設し、…
その第1回の発表は26年7月号に掲載され、長編賞に北村研一作「槍襖」、中編賞に柏川悦夫作23手詰、短編賞は該当作なし(次選は湯村光造作、奥薗幸雄作、草柳俊一郎作)、大道棋賞も該当作なし(次選に村野南外作)、形詰賞に清水孝晏作「ハ」が選ばれている。そしてこの中から真に看寿の名に値する傑作として「槍襖」に看寿賞が追加付与された。(後略)

ここまででもよいかもしれませんが、看寿賞の追加付与は理解できるものの、各賞の扱いはどうなのだろうと腑に落ちない所がありました。

そこで、言及が期待される上記連載を探してみることにしました。
「名局リバイバル」には、看寿賞に関する記述は見当たず。
「現代詰将棋の軌跡」を当たってみたところ、平成元年2月号に以下の引用がありました。

○昭和詰将棋
 看寿賞並に優秀作品賞設定
(前略)昨年度発表作中より下記規定の如き優秀作を捕え来て、これを「優秀作品賞」を以て表彰し、而してこの中より看寿の名に値する作品一篇を厳選し、錦上花を添える意味を以てこれに「看寿賞」の名を冠し、その栄誉を末代までも永く讃えんとするものである。(後略)(詰将棋パラダイス昭和26年3月号)

「槍襖」や村野氏作については、ランス氏のブログ「将棋雑記」の旧パラ検証63(http://black.ap.teacup.com/ransue/494.html)で触れられています。
鶴田主幹は大道棋に精通されていた方だそうですので、同一作を対象とすることはないと思いますが…。
最後に蛇足ですが、「現代詰将棋の軌跡」でもデータベースの①~⑦に当たる作品は紹介されています。

必要があれば後で補足しますが、ひとまずこれで答えとさせて下さい。

ごめんなさい

どうも書き方が悪かったようで、谷川さん、もうしわけありませんでした。前のコメントは削除しました。
hiroさん、「看寿賞作品集」の引用、ありがとうございました。

遅馳乍

通りすがりさん
大変失礼しました。とんだ曲解だったようですね。そして、遅れ馳せながら、貴重な情報提供と、お褒めの言葉、ありがとうございます。
『看寿賞作品集』は、柳田明氏の解説で有名な毎日コミュニケーションズ1999年刊(私は「柳田明著」だと思っていました)の方ですね。石沢孝治編『看寿賞作品集 附・候補作品』(詰将棋パラダイス編集部、1979)と少し紛らわしかったので。どちらも、持っておきたい文献ですが…。
ちなみに、褒めてもらったのは、"my cube" 2015/09/02で拙稿「穴沢満氏の正体?」について(井上賢一氏の投稿と併せて)「2つの論考がどちらも面白い。」と書いて頂いたのに続く2回目。希少価値がメチャ高いです。と言っても、既に抹消されているわけですね。つまり、鈴川優希氏は「絶滅危惧種」に逆戻りですか。

とにかく、ありがとうございました。

hiroさん
末筆となってしまいましたが、いつもながらの丁寧な回答ありがとうございます。満喫しました。
感想・コメントはまた後日。(サラッと書いてみたら長くなり過ぎたので、暫時寝かせてから推敲してみます。)

通りすがりさん、谷川さん

書き方やタイミングなどによって、意図とは違った風に受け止められてしまうことはありますね。
文章は難しいものだと、改めて感じさせられます。
私も気をつけたいと思います。

石沢氏が編集された方の「看寿賞作品集」は、持っていませんね…。

旧パラ看寿賞雑感

(1)3月号の制定(「設定」)記事では「優秀作品賞」。しかし、7月号以後だと、T-Baseのエントリーや各所での引用では(私が目にした限りでは)この呼称は見られず、一貫して「看寿賞」と呼ばれている状況。―7月号の受賞記事自体を見てみたいな、と好奇心を掻き立てられました。
それにしても、部門横断的に「大賞」(昨今ならこう命名されていたはず)を選ぼう、という発想には隔世の感がありますね。最近では、「超長編部門を別に設けるべき」という議論が根強いことからも分かるように、短編から長編までを競わせよう、などとはまず考えないですから。

(2)村野南外作は(採集報告ではなく)「新作」としての発表だったわけですね。
利波偉「実戦的には詰みそうな手が無いので、価値があるとは思えませんが」―将棋月報1935.12の図はT-Baseに作者名「大道棋」として収録されているので、実戦から採集したもののようです。ということは、利波氏(ランスさんってこの人のことだったんですか!)の「見立て違い」ということになるのでしょうか。まあ、この「次選作」を出題したギショウ屋さんが儲けた(i.e.実戦的に価値がある出題だった)とは限らないわけですが。

(続く)

(#2)

(3)利波氏掲出の「槍襖」結果稿の写真が(私の環境では)よく見えないのが残念です。「ミクロコスモス」と同様に、結果稿の時点で命名(が発表)された、ということでしょうか。
先回のコメントへの補足ですが、川崎弘「ペンネーム分類学」(『北斗』所収)によれば、北村研一氏の棋名には「甘野痩歩」がある由。T-Baseにはこの名義で4作収録されています。

(4)詰パラ連載「現代詰将棋の軌跡」について
まず、T-Baseにはこの題名は一度も登場しません。入力担当者の判断で注記されなかったのでしょう。
また、パラ1989.02の記事では、図面掲出は②④のみのようですが、なぜ②⑥という「受賞作」を選ばなかったのでしょう。

(5)もともとこのコメントは、全詰連HPの記述を根拠に
  全詰連では、旧パラの「看寿賞」の内、「槍襖」以外は看寿賞として認知していない
という前提で進めてきました。
しかし、『四百人一局集』「柏川悦夫」氏のページ(執筆=柳田明氏)では「看寿賞3回」と書かれており、この前提は必ずしも盤石とは言えないようです。

谷川さん

(1)
1作を選ぶというのは、時代ならではかもしれません。
現物を見たいということでしたら、ご存知だと思いますが、国会図書館がお勧めです。
私にとっては、何日間いても飽きない場所です。東京まで行かれるのは大変かもしれませんが…。
後は購入という形になりますが、旧パラは60年以上前の本ですからなかなか難しそうですね。
ちなみに、後述する将棋月報はデジタル化されていますが、国会図書館が行っている「図書館向けデジタル化資料送信サービス」の対象となっており、お住まいの都道府県の一部図書館でも見ることができます。


(2)
大道詰將棋考據第七十一番と村野氏作、大道棋は1枚でも駒の配置が異なれば別作品と思いながら調べましたが、同一作のようです。

将棋月報1935年2月号、p96
「豫ねて豫告しました、大道詰將棋四百題の事愈々本月號より發表する事になりました此の多くの問題を、蒐集された勞者は棋界の至寳と申すべき彼の山村兎月氏であります(以下略)」

大道詰將棋講座として、毎月8題ずつ紹介されています(後に大道詰將棋考據と改称?、4題ずつに)。
大道詰将棋四百番については、「詰将棋おもちゃ箱」の記事「大道棋の歴史」(13)(http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/dokidoki/re013.htm)が参考になるのではないでしょうか。

「温故知新」の記事「縦型龍ノコ1号局について」(http://onkotisin.org/tume/noko/noko2.htm)を読み、元々村野氏の作品という線が濃いのではと思いました。
ご本人が2回投稿したわけではありませんし、将棋月報を読んでおられなかった可能性もあります。

看寿賞決定の記事にも目を通し、区別していたと思うのですが、記憶が定かではありません。
「将棋雑記」の「旧パラを検証する」がここまで到達するのは、時間が掛かりそうです。


(3)
「槍襖と仮に命名してみました」とあります。北村氏の命名ではなかったのかもしれません。


(4)
詰パラ平成元年2月号「現代詰将棋の軌跡」では、昨年12月7日のコメントの[2]~[7]それぞれに図と手順が掲載されています([1]は1月号)。


(5)
参考までに、再び詰パラ平成元年2月号「現代詰将棋の軌跡」より一部引用したいと思います。
「これ(引用者注:詰将棋看寿賞入選発表)を見ると、広く各誌紙から、年間を通じての「優秀作品」を部門別に選定し(詰パラ3、他誌4)、更にその中から「看寿賞」一作を選出した経緯がよく解る(以下略)」

柳田氏は、優秀作品賞を看寿賞とみなしたということではないでしょうか。厳密に賞の定義を考えていたとはちょっと思えない、というのが実感です。これは、捉え方の問題ではないでしょうか。

同年度・同部門・同作者の複数受賞

(1)看寿賞における最近の事例として、それに迫るものは―

〇2006長編賞・添川公司
 「新桃花源」受賞
 「バッカス」3票
〇2013長編賞・添川公司
 「幻想飛行」受賞
 「陽炎」3票
〇2013短編賞・田島秀男
 17手"桂香8枚連打捨" 受賞
 17手"七種合" 特別賞に3票

―があります。
過去の実績については、(2)で見ていきますが、いずれも「組曲・複数作品がまとめて受賞」、つまり受賞件数としては1賞というケースだと思われます。実際の賞状・賞金・副賞などの態様が分からないと、断言はできないかもしれませんが。
という訳で、2015年長編部門の田島秀男氏(当確?)が初の快挙ということでしょうか。

(2)全詰連HP「看寿賞のページ」には、「複数作品が受賞」に該当するものは次の5例があります―

①1964奨励賞・山田修司
 歩無し煙「織女」5月・院
 貧乏煙 「牽牛」5月・院
②1964奨励賞・安達栄司
 「オリンピック記念組曲」4局・詰パラ10月「TOKYO五輪」
③1966奨励賞・福田桂士
 「馬子唄」 11月・院
 「宇宙遊泳」10月・大学
④1968長編賞・黒川一郎
 「天馬」4月・院
 「荒駒」4月・院
⑤2002特別賞・森田銀杏
 「トランプ詰」4局・近将7月

―③はちょっと強引な気が…。
(続く)

(#2:塚田賞)

また、実質的に複数作が受賞しているものに、
 ⑥1971奨励賞・田中鵬看
  "歩なし全駒シリーズ"、代表作として「奔馬」
があります。

(3)塚田賞の方は、次の5例ですが、こちらも全て「まとめて受賞」だろうと思います―

[1]1960上・特技賞・田中輝和 「銀河」「鵬」「桜花」
[2]1966上・特別賞・北原義治 曲詰"1"シリーズ5作
[3]1976上・長篇賞・七條兼三 「姉」「妹」("順列七種合"姉妹作、75手)、97手"飛鋸"の3作
[4]1989下・特別賞・墨江酔人 109手"煙:双馬詰"と109手"煙:双龍詰"
[5]2002年・特別賞・森田銀杏 「トランプ詰」4作

―なお、[1]は長篇賞「アトラス」と4作セットでの受賞。有名な同時発表作ですね。
また、[3]は長篇シリーズの連載第1・2回になっているので、変則的ですが「まとめて1賞」と判断しました。

(4)こうして見てみると、連作・組曲といったものの受賞が昔はよくあったな、と感じます。最近は廃れてきているのでしょうか。また、顕彰・奨励の契機を増やした方が良いのでしょうか。

(追補:多部門受賞)

看寿賞:
年度 作者名 短中長
1972上田吉一 〇〇
1975上田吉一〇 〇
1983伊藤正  〇〇
1987相馬康幸〇 〇
2013田島秀男〇 〇

塚田賞:
年度   作者 短中長 特技
1960上 田中輝和  〇 〇
1964下 山田修司 〇〇
1977上 七條兼三〇 〇
1988上 駒場和男 〇〇
(1977上・短篇賞は「墨江酔人」名義)

谷川さん

昨年発表された田島氏の3作は、いずれも素晴らしい作品でした。
ただ、他にも優れた作品がありますので、どうなりますか。
同一作者の2作受賞(セットではなく)は避けようという、暗黙の了解のようなものも働くかもしれません。
選考委員の方々が、どのような判断を下すでしょうか…。

2006年と言えば、田島氏の三重鋸作品もありましたね。
得票はどうだったかと看寿賞発表号を引っ張り出して読みましたが、「バッカス」と同じく3票だったのですね。

連作・組曲に関しては(最近の)発表自体が少ないのかなと思います。
動機があれば、創作されるのかもしれませんが。
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