自画自賛 岡田敏氏(近代将棋昭和41年3月号)

詰将棋作家の自慢の一局を紹介する「自画自賛」、今日の更新分は岡田敏氏です。
これで、以前掲載した回と合わせて全て紹介したことになります。
岡田 敏おか だ   さとし
―――――――
大14.6.5生
塚田賞1回
自作集「くんこう」あり

(昭33.1 本誌)
自画自賛岡田氏作

 詰棋界に軽快派という一派がある。軽快派の旗頭を以って自他共に許す(そりゃ本当かね?)筆者が自信を以って推薦するのが本図である。
 先づ形を御覧頂こう。実戦に出てきそうな実戦乱れ型で、文句のない所だろう。又、打っては捨てて、捨ては打ってゆく軽やかな手順は、解者をしてその軽快なリズムに酔わしめずにはおかずしかも攻方の駒は全部捌けて詰上り僅か二枚という清涼感。手順の内容についても、14手目32玉となった局面において一瞬切れ筋に思わせて、謎解きの要素もチョッピリ嗅わせる等、形、手順、詰上り、と三拍子揃った好作と敢えて自画自賛する次第。特記したい点は、持駒の角桂歩が一旦盤面に姿を現し、すぐに消えてしまう点で、作意と変化のバランスの配分と共に、軽快派の最も重視している個所である。初心の方は駒を並べて手順を追ってゆき、軽快作の真髄を心ゆく迄味って頂きたい。
 易しすぎると評する人があるかも知れない。易しいとわらわばわらえ。難解作ばかりが詰棋ではない。三角形を形成している詰棋愛好家の底辺を対象にして、青空の下、薫風に身をゆだねる心地良さを味って頂ければ、軽快派の目的は達せられるのである。
  詰手順
2三歩 1二玉 3二飛成 同 馬 2二歩成 同 玉 3一角 1二玉
1三金 同 桂 2四桂 2一玉 3二桂成 同 玉 1四角 2一玉
2二角成 同 玉 2三桂成 2一玉 3一桂成 同 玉 3二成桂まで23手詰
《附記》
 本当はこの自画自賛にはA図を出したかったのだが、軽快作について書きたかったので中止した。A図は有力作家数氏より詰まないと云われた曰くつきの作。お暇な方はどうぞ(。)

A図
(昭40.5 詰パラ)
自画自賛岡田氏作2





A図の詰手順も掲げます。
3四金 同飛 2五馬 3三玉 3四馬 2二玉 1三飛成 同玉
1四香 同玉 1五歩 1三玉 1四飛 2二玉 1二飛成 同玉
2四桂 2二玉 1一角 同玉 3三馬 同桂 1三香 2二玉
1二香成まで25手詰

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