自画自賛 小西逸生氏(近代将棋昭和41年1月号)

もう1年半前になりますが、詰将棋作家の自慢の一局を紹介する「自画自賛」を載せていたことがありました。
都合により当時掲載できなかった回がありまして、今になってそれを補いたいと思います。
今日の更新分は小西逸生氏です。
小西逸生

自作集「紅玉」第50番 33.3(本誌)
自画自賛小西氏作

 以前発行されていた本誌の姉妹誌「王将」に表題の如きものがあり、当時、野口益雄、渡部正裕、谷向奇道、故小西稔と言った一時代を築かれた諸氏が登場され、各自の傑作を御披露されたことがある。その頃はほんのカケ出しであった小生など「詰棋人という人種は何んと鼻っ柱の強い連中であることよ」となかば驚きのマナコで拝見したものであった(。)
 それから十年有余、本誌での復活第一回に登場するに当り、いささかの感慨がわいてくる。先輩諸氏を差し置いて潜(ママ)越だが、折角の御名指しでもあり、二つ返事でOKしたものの、格別の才がある訳でもなし、唯好きと置かれた境遇が生み出した駄作ばかりでは、「自賛」のしようもないが、そこは悪友諸氏に鍛えていただいた心臓で、与えられたスペースを埋めると致そう。
 どう言う訳か自分には長篇が作れない。作る能力がないというのが本当だろうが、山田氏や駒場氏の手品をイヤという程見せられると「我も一丁」と意気込んでみるがやはりダメ、必然的に短篇から足を洗えない。
 ここにかかげる一局は三百数十の中より選り出した傑作にて数少さ(ママ)い快心作の一つである、また可愛いい作品である。
 作意 27飛 14玉 23角 同玉 13金 同玉 17飛 23玉 12飛成 同玉 22馬まで11手詰。(2手目26合は15金 36玉 63角)
 大体中段玉の作品は王様が全体の中央に位置し、駒の包囲網の中でトッつかまるのが普通であるが、本局は玉だけが上方へ飛び出して、それを押さえこむ構成になっているのはいささか珍と思っている。俗な飛打に始まり角、金の連打は胸のすく好手、さらに打った飛車をまわり込んでズバリ1二への突撃は手応え充分、いつみても可愛いい作品である。
 第十一期の塚田賞を畏友の森田正司と争って敗けはしたが、塚田九段より「入賞級の秀作」と讃辞をいただいたものであった。
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昭和11・6・30 京都生れ 職業なし(第二級身障) 初入選将棋世界27・8 昭和37年 自作集「紅玉」出版 第十期塚田賞(短)受賞 発表局数約三百五十

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