簡素図式精選(8)(近代将棋昭和54年12月号)②

第8回の続きです。
第七十八番 佐々木聡氏作

昭和47年1月「近代将棋」

第七十八番 佐々木 聡氏作
8六金 同玉 7五馬 7七玉 7八銀 同玉 5七馬 8八玉 7九馬 9九玉
9八金 同玉 9四飛まで13手詰
心理の逆をつく短篇傑作。39期塚田賞。
8六金から7五馬と飛の利きを自ら消す重い手に抵抗感が生ずる。4手目7七玉と逃げられて、ハッ、とするが、尚その上に追うちをかけて広い方へ追出す7八銀の着手。並みの神経では到底不可能な荒業であり、絶妙手でもある。7八銀を同玉とさせて、サッと5七馬のあき王手。以下は軽い収束である。


第七十九番 松本頴明氏作

昭和47年4月「詰将棋パラダイス」

第七十九番 松本 頴明氏作
1二角 1一玉 2二角 1二玉 1一角成 同玉 1三香 2一玉 1二香成 同玉
3二飛成 1三玉 2二龍まで13手詰
持駒に銀が一枚あれば、初手1二銀と打って、3二飛成で終り。だが現実には持駒が角二枚と香だから、この三枚で銀の役目を果さねばならない。ここに詰将棋の面白さがある訳だ。初手1二角、3手目2二角と連打した後に、1一角成と捨てるのが好手。玉を1一の地点に持ってくれば万事OKで、1三香打から1二香成と捨てて3二飛成が実現する。


第八十番 谷川俊昭氏作

昭和47年6月「近代将棋」

第八十番 谷川 俊昭氏作
3四馬 2一玉 2四香 2三桂合 同香 1二玉 2一香成 同玉 1三桂 1一玉
3三馬 2二金合 同馬 同玉 2三金 1一玉 2一桂成 同玉 3二馬 1一玉
2二馬まで21手詰
3手目2四香打に対し、2三桂合と香打につきものの中合が出てくる。持駒の香が桂と入れ替って1三桂と打てば1一玉の一手で玉がぐーと狭くなる。11手目3三馬に対し2二金合と頑張るが、同馬と切って以下は習いある収束。作者は谷川五段のお兄さんである。


第八十一番 柴田昭彦氏作

昭和47年12月「詰将棋パラダイス」

第八十一番 柴田 昭彦氏作
5二飛 3二桂合 3一銀 2三玉 3二飛成 同玉 4二角成 2三玉 2四金 1二玉
1三歩 同桂 2二銀成 同玉 3三金 1二玉 2四桂 2一玉 3二馬まで19手詰
楚々たる実戦型。偽作意の好きな作者としては珍らしい好形と思えば、それもその筈、壮棋会の課題作七色詰の応募作。七色詰とは駒一揃い(飛、角、金、銀、桂、香、歩各一枚の七枚)で作った詰将棋のことである。初手5二飛と打ち3二桂合に3一銀と楔を打ち込めば万事OK。この作者の中では異色作。


第八十二番 野口益雄氏作

昭和47年12月「将棋世界」

第八十二番 野口 益雄氏作
3三角 2二金合 同角成 同玉 1一銀 1二玉 2一角 1三玉 1二角成 同玉
1五飛 1三合 2二金まで13手詰
殆んど攻方の駒ばかりで、簡単に詰みそうだが意外に手こずる。2手目金合以外だと4一飛成以下簡単。飛合なら4一飛成、1二玉、2二角成以下早い。5手目1一銀が本局を支える好手。1二玉のかわしに2一角から1二角成と軽快に邪魔駒を除去して収束である。
5手目の好手1一銀を同玉とした変化が、変同乃至変長になるのが惜しまれる。


第八十三番 森田正司氏作

昭和48年12月「詰将棋パラダイス」

第八十三番 森田 正司氏作
4八金 2九玉 3九金 同玉 3八金打 2九玉 3九金打 1九玉 4六角 2八歩合
同角 1八玉 2九金 同玉 3九金 1八玉 1九玉 2七玉 3七金まで19手詰
無防備入玉図で、而も玉を中心に等間隔に攻方香と角が並んでいる珍形。加えて持駒金四枚と趣向をこらしている。初手4八金打から金を三枚ダンゴに打ち、詰めの形に持ってゆく。玉方2八歩の捨合で打歩詰に誘うが、過剰勢力の金を捌いて打歩詰を打開し、一旦打った金が全部捌けて見事な出来の好作。
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データの誤り

第七十八番 佐々木聡氏作13手詰は、解説文に記載されている手順は正しいのですが、FLASH ( http://uraniwa.org/kif2swf/13851656809/13851656809.swf ) 内のデータは、10手目以降が誤っています。

名無しさんへ

修正いたしました。
ご指摘ありがとうございました。
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