続・塚田賞作品の魅力(最終回)(近代将棋平成9年12月号)②

今回は中篇部門を取り上げます。
第81期(平成5年1~6月号)

中篇賞 高木泰彦作


高木泰彦作(H5・1) 詰手順
34金 ②22玉 33金 ④12玉 89角打 ⑥78歩合 同角 21玉(途中図)

途中図(8手目21玉まで)
第81期高木氏作

67龍 98飛成 22歩 12玉 69龍 78龍 19龍 18歩合 同龍 同龍
13歩 同龍 同桂成 同玉 14飛まで23手詰
②12玉は23角、22玉、14桂、同香、33桂成、13玉、12角成以下
・32玉は85龍、41玉、52角、同玉、43角成、62玉、82龍、72銀合、73歩成、51玉、71龍以下
④21玉は96龍、32桂合、同角成、同歩、1三桂打、同香、同桂、11玉、21桂成、同玉、23香以下
⑥21玉は85龍、32桂、同角成、同歩、81龍以下
・67歩合は同角、21玉、85龍、98飛成、76角、12玉、82龍以下
・56歩合は同角、21玉、65角、同飛、22歩、12玉、89角まで
初手34金からいくつかの変化を克服して5手目89角の遠打ちが本局の第一主題。これは龍移動の開き王手の際に98角を取られないように紐をつけるためです。これで78歩の中合を稼ぎ(他の場合の合駒も読み切って)途中図で67龍から69龍と引くのが第二主題で、これにより19歩廻りでもう一歩を入手して収束に入ることができます。
角を重ね打ちする形の珍しい遠打ちから、二枚の角を利用した開き王手で龍の転回を図るという新人らしい意欲的な構想作でした。
服部敦「一つの妙手が伝説となるには一局を貫く高度な狙いがその一手に全て集約されていなければならないが、この89角にはその資格がある」
岡田敏「大模様だが、89角の遠打ちに78歩の中合、67龍から69龍とする構想は文句なしに買える」
伊藤果「遠角の意味付けが新しく、感心した。まとめる力は相当なもの」
植田尚宏「構想物力作」
兼井千澄「久々の構想派中編は嬉しい。ただ、最遠打にこだわらず、限定打にしてコンパクトにする案もあったのでは…」
北原義治「作図の苦心が偲ばれる。労と功が必ずしも一致せぬのが詰将棋じゃが、よく表現できたと思う」
谷口均「盤面一杯を使って迫力ある一手を実現したことに魅かれた。この空中での攻防こそ、今後の詰棋界で進む道の一つであろう」


中篇次点 原島利郎作


原島利郎作(H5・3) 詰手順
22香 同玉 34桂 21玉 33桂 11玉 22桂成 同玉 23金 11玉
21桂成 同玉 31と 11玉 22金 同玉 32角成 11玉 21馬まで19手詰
入選100回記念作。22香の短打に始まり、二枚桂を積み崩しする間に金とと金がすり寄って行き、最後は金も捨てての清涼詰。手数は長くても、ごく易しい。それでいて爽やかな解後感の残る佳作です。
植田尚宏「氏の代表作」
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

hirotsumeshogi

Author:hirotsumeshogi
少ない知識をフル活用させています。
当ブログはリンクフリーです。
相互リンクは詰将棋関係のものであれば原則受けさせて頂きます。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カウンター
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR