続・塚田賞作品の魅力(30)(近代将棋平成9年11月号)③

今回は長篇部門を取り上げます。
第80期(平成4年7~12月号)

長篇賞 添川公司作


添川公司作(H4・7) 詰手順
92と 同と 83桂 82玉 72と 93玉 84金 同金 同と 同玉
76桂 ⑫同成香(途中1図)

途中1図(12手目76同成香まで)
第80期添川氏作1

88香 ⑭86桂合 同香 同成香 95金 同玉 86と 同玉 87香 75玉
65金 同と 同と 76玉 75と 同玉 38金 ㉚66香合 76歩 同玉
65銀打 75玉 66角 同玉 78桂 ㊳同と 67飛 55玉 56歩 44玉(途中2図)

途中2図(42手目44玉まで)
第80期添川氏作2

47飛 同馬 45香 35玉 47桂 34玉 25角 ㊿23玉
35桂 [52]12玉 13歩成 同玉 14と 12玉 23と 11玉 27銀 18歩合
同飛 同桂成 12歩 21玉 31歩成 同玉 41歩成 21玉 43角成 同成香
31と 同玉 43桂 42玉 31桂成 同玉 33香 21玉 32香成まで79手詰

詰上り図
第80期添川氏作3

⑫同とは38金、75合、73銀、95玉、96金、同玉、97香以下
⑭85金合は同香、同玉、86金以下
・87桂合は同香、同成香、76桂、同と、38金、75歩合、同角、同玉、65と、84玉、74金、94玉、95歩、85玉、75と、同と、84金打、95玉、96銀以下
㉚64玉は65銀打、55玉、47桂打以下
㊳55玉は57飛、44玉、47飛、同馬、45香以下(作意手順で2手早い)
㊿33玉は43銀成、23玉、35桂、12玉、13歩成、同玉、14と、12玉、23と、11玉、27銀、18歩合、同飛以下
[52]32玉は43角成、同成香、同銀生、21玉、22銀成、同玉、23桂成、同玉、25香、12玉、13歩成以下
長野に住む作者が冬季オリンピック開催決定を祝して作った曲詰ですが、作者名から煙詰を予想してかかると、左上隅に駒が残って首を傾げることになります。
84金…で清算して76桂と金を取った途中1図の辺りが本局の難関、⑫同との変化は遠く離れた38金の開き王手で銀を入手することに気付くまで苦労させられます。作意の76同成香に88香も打ちづらい手で、⑭87桂合…の変化を読み切るのも大変です。それに74金と打つ方が有力に見え、95金捨てから86とと捌くのはちょっとした盲点。続く87香の短打も味があります。
その後の65と金捨てから38金と開く辺りで切れそうですが、66香合を取らずに65銀打ちで銀二枚を繋ぎ、78桂…67飛…(途中2図)と玉を右辺に誘い出せれば先が明るくなってきます。
途中2図からも30手ほど捌いて盤面一杯に○が五つ浮かびあがりました。
伊藤果「まさかとも思われる五輪が盤上に描かれ、実にウットリとします。すごい人です」
桑原辰雄「五輪マーク出現とはユニークな発想。長編は添川氏の独占になりつつある」
岡田敏「難解さの中にも気品があり、この長手数を鮮やかにまとめた所を買う」
服部敦「貫祿の一言」
兼井千澄「作品のスケールは小粒ながら、三回の合駒を含め、手順がよくこなれている。小駒のみの詰上りもいい」
作者はこの期、三作の大型曲詰を発表されましたが、他の二作(いずれも市松詰)が潰れたのは惜しまれます。



序文にて選考対象から漏れたと書かれていた、駒場和男氏作「駅馬車」(12月号)を掲げます。


「ゆめまぼろし百番」第38番に収録されています。


次回からはいよいよ最終回(第81期)に入ります。
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